あなたの素肌が地球を救う
10年以上前に勤務してくれたスタッフと久しぶりの再会。
彼女は妊娠をきっかけに退職したのですが、とても心優しい人で、何となく気が合います。
退職後もずっと年賀状のやり取りがあり、時々会うこともありました。
職場を離れても続く人間関係って、とても嬉しいものです。
彼女が働き始めたのは2008年でしたので、もう12年も前のこと。
私が日課で読んでいた日経新聞を、診療中も何気なく診察室のデスクの上に置いていたら、
「こんなにきれいなクリニックに、新聞が置いてあるのはどうかと思います」
と優しく指摘してくれたことで、ハッとさせられました。
そうだ、ここは家ではなくクリニックなのです。
開業してから数年間、エステティシャンから教わった接客の極意は、医師の私には欠けていたものばかりでした。
他にも、私が頼みごとをする場合でも「ありがとうございます」って言われるのです。
ふつうは頼んだ私が言うべき言葉だから、変だなぁと違和感がありましたが、
今では「ありがとう」が積極的に言えるようになりました。
当院で働いてくれるエステティシャンは心がきれいなので、
一緒に気持ちよく働けることが私の宝でしょうか。
さて、久しぶりに会う元スタッフは薄っすらファンデーションを塗っていました。
開業してから数年は、スタッフはメークをしている人もいたのです。
最初の頃は禁止にしていませんでした。
「ファンデーションに頼らない素肌づくり」と謳っているのに、スタッフがファンデーション塗っていたら説得力ないですよね。
いつの頃からか、スタッフも自然とノーメークになってきました。
今は全面禁ファンデですけれど。
薄っすらメークの元スタッフは、私に会うと申し訳なさそうに、
「すみません、ファンデーション塗っています 塗らずに会いに行こうかと思ったのですが自信がなくて・・・」と謝るのです。
そういえば、当院の患者さんでファンデーションを止められない人も、
私に会う時は「すみません・・・」と謝ります。
良く考えたらすごくないですか!!
メークしている人がすっぴんの私に謝罪するんですよ!!!
今までは「ノーメークでごめんなさい」と言うことはあっても、
メークしている人が「メークしてごめんなさい」と謝ることはなかったですよね。
おお、、社会が、常識が変わり始めている予感。
あと10年、20年したら、
「えー、まだファンデーションなんで塗っているの?」
って言う社会になると信じています。
まさにタバコがそうですよね。
私が学生の90年代は、病院実習の時に医師である先生がタバコを吸いながら学生に教えていたものでした。
診察室ですよ。
そんなことは今では考えられません。
だ・か・ら
ファンデーションもそのうち時代遅れになる信じて、私はすっぴん活動に励みます。
不必要な化粧品の使用は、環境汚染の原因となります。
水を汚すし、プラスチック容器のゴミは溢れるばかり。
これを少しでも減らすために、私のすっぴん活動は続きます。