聞く力
タクシーはアプリの時代。
私も必ず利用しています
こればかりはITの恩恵を十二分に受けていると断言できます
現在地を入力して配車依頼をすれば、数分以内でお迎えに来てもらえる素晴らしさ。
路上で首を長くしてタクシーを待つイライラ解消です。
さて、いつものように配車を依頼したら、「プレミアム車」というものがお迎えに来ました。
黒塗り、6人乗りの立派なお車。
私が注文した訳ではなく、たまたま空いていたから回ってきたのでしょうか、料金は普通車と同じでした。
この「プレミアム車」を選択すると、料金は20~30%増しだとのこと。
プレミアム車を運転できるドライバーは、会社の中でも3%というエリート、狭き門。
選ばれしドライバーもプレミアム
落ち着いた物腰のダンディーな運転手さん。
運転手さんによると、プレミアム車を運転するようになってからは客層が格段と良くなり、ストレスが激減したそうです。
一般車両では柄の悪いお客さんに絡まれることもあったそうですが、プレミアム車を運転するようになってからは、ほとんど遭遇しなくなったとのこと。
私はいつも普通車を頼んでいたので、プレミアムの世界が気になり、あれこれ質問していると、
「お客さん、聞く力がすごいですね、プロみたいですよ!」と驚かれつつも、気持ちよくあれこれお話して下さいました。
しまいには、タクシー運転手という職業を選んだ経緯や人生の紆余曲折、家庭問題なども吐露しておりました。
「いや~、こんなに自分の話をお客さんに話したのは初めてですよ!」と照れくさそうでした。
聞く力という言葉に、阿川佐和子さん気取りになってしまいました
日常の診療では、患者さんのことを良く知ることがとても大切なことだと考えています。
患者さんはどんな人で、何を求めているのか。
どのようなお悩みを抱えてクリニックにいらしているのか。
悩み事が解決して、どのような状態になったら理想の未来に近づけるのか。
まずは現状を知るためのヒヤリングは欠かせません。
同時に、患者様のバックグラウンドを知ることで浮かび上がる景色が見えるので、ついついあれこれ沢山質問することが習慣化しています。
あまりお話ししたくなさそうな時は、察して引くようにしているのですが、しつこかったらごめんなさい
あ、もちろん守秘義務は守っておりますのでご安心下さい。
スタッフにも「他言無用」と厳しく指導しております。
診療における「問診力」が、タクシー内でも炸裂してしまったのでしょう。
見聞を広めるために、積極的に問いかけは大切なスキルです。
そして、楽しい会話は人生を豊かにしてくれます。