院長ブログ

暇と疲労のあいだ

最近、両親の健康状態が安定してきたことで、両親を気に掛ける時間が減ったために「暇」になりました。

人間は暇に耐えられないようで、何か暇つぶしをしようと予定を詰め込む性のようです。

しかし、その暇つぶしが結構退屈だったりすることもしばしば。

学会中のつまらない講演(私の理解力欠如によるもの)など、その最たるものだと思います。くだらないテレビ番組を観た後なども、ひどく後悔します。

 

さて、「暇」を退屈することなく埋めるべく、まずは買い込んでいた本に取り掛かります。

読書時間を確保すると、自分の脳がアップグレードしているような感覚があり、この上ない充実感を味わうのですが、ずっと読書ばかりするのも飽きてしまうし体も鈍るので、知人と会う予定を入れたり、先週は麻で「しめ縄」を編むワークショップに参加し、心豊かな時間を過ごせて大変満足でした。

またユーミンのコンサートに武道館へ出かけ、69歳ユーミンに刺激され、私も69歳まで頑張ろうと勇気を貰いました。※特別ユーミンのファンではございません。

それでもまだ暇だから、同級生の教授就任パーティーに出席してみたり、スタッフと食事会をしたりetc.

こうやって暇をガンガン埋めていくと、どーっと疲れが出てしまい、ウルトラマンのタイマーがピコピコ点滅。エネルギーを温存するべく、少々減速してゆっくり過ごそうとスケジュールを空けてみます。

そしてまた「暇」になって、予定を入れては「疲労」して、、、の繰り返しです。

診療も然り。

無理やり予約を入れ込むと、2~3日くらい続いたらヘトヘトです。

時々キャンセルが出て埋まらない時間が発生すると、その「暇」に精神が耐えられなく、またもや予約を入れ込んで「疲労」していくことの繰り返しです。私たちは本当に「暇」が苦手のようです。

 

子育てをしていた頃は「暇」など考える余裕もなく、忙しく充実した日々を過ごしていました。

子育てをしていた頃が一番幸せだったという女性が多いことに共感できます。

思い返せば、子育てとは最大の「暇つぶし」であったことに気づきます。

渦中にいると、「早く子供が大きくなって、自由な時間が欲しいわ」などど言いながら、最高の暇つぶしに気づくことができませんでした。朝の旗振り当番やPTAのお仕事、お祭りのパトロール、サッカー当番などやりたくもない仕事を無報酬で分担することが本当に苦痛で、「私はもっと仕事に集中したいのにぃぃぃ」と本気で悩んだこともありました。余裕がなかったのです、以前の私。

当時の私に声を掛けてあげたい。「そんな時期はあっという間に終わるよ」と。

そこにかけていたエネルギーがごっそり有り余る今、「暇」と「疲労」のあいだを行ったり来たり。

凡人の私には、有り余ったエネルギーを全て仕事に注ぎ込むほどの意気込みも能力もありませんので、チョロチョロ余暇活動を楽しみながら暇を埋めている次第です。

そして何と言っても、仕事こそ最高の「暇つぶし」です。

美容医療は人の役に立てている実感が得られます。

元気な限り、仕事は決して手放しません

寄る年波の変化を感じつつ、暇と疲労のあいだを行ったり来たりしながら、日々楽しむことといたします。