医療法人社団晴栄会
白金ビューティフルエイジングクリニック

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人は易きに流れる

「人は易きに流れるから、若い時の苦労は買ってでもしなさい。」と言われた昭和世代。

四当五落とか言っていましたね

いえいえ、昭和世代はシニアになった現在も猛烈に努力しています。

還暦を過ぎても、英語を猛特訓して海外へビジネス展開する人。

MBA留学を踏み台にして、ステージを上げる人。

大学院に入学し、やりたかった学びを深める人。

ゴルフでプロ顔負けの練習をして、自己ベストを更新し続ける人。

毎日1万歩を実行する人。

フルマラソンに出場する人。

 

そんな皆さまに共通して言えることは、とにかくこつこつ継続していることです。

それが当たり前に出来る人たち、やっぱりすごい。

そういう人たちだから、美容と健康に気を遣うのも当たり前。

当然肌もきれいになるわけ。

ウルトラリスペクト

 

無症状更年期を迎えている私は、どうも若い頃のような踏ん張りがきかなくなって、ブレーキ故障中。

易きに流れて、溺れそうです。助けて~。

ジャズダンスでは、あまりに脚が上がらない短足オバサン。必殺「開脚チェア」なるものを密かに購入し、毎晩開脚体操しているものの、効果は目に見えず。

友人にその話をしたら、「私は前後開脚できるようになるまで7年かかったわよ。」と言われてしまい、自分の甘さが恥ずかしく情けなく

こつこつ、ゆっくり。人生フルーツ。

 

美肌は1日にしてならず。

しかし、長期的に見ていただければ、美容医療の効果は絶大です。

美容皮膚科医として駆け出しの頃、知的なキャリアウーマンのお手入れをさせていただいた時に感じたことを今でも思い出します。

「私はこのような人たちがそれぞれのお仕事で存分に力を発揮できるよう、美容面で貢献したい。」と思いました。

美容の悩みで煩うことのないように。

素肌に自信が持てれば気分が良くなり、若々しさを保ちつつ、本業の「何か」に打ち込むことができるのではないでしょうか。

いや、素肌を整えておくことは、もはや仕事前の身支度のような行為とすら感じています。

 

易きに流されない女性たちに、夢と希望を感じながら通っていただけることを誇りに思います。

努力と継続の大切さをしみじみ感じた春でした。

 

時給328円

半日かけて父の遺品整理をしました。

私が子供の頃の入学式や卒業式、運動会、ピアノ発表会のプログラム、テニス大会のパンフレット、図工で描いた絵、父宛に書いた手紙など発見。

親思う心にまさる親心、、、

 

ついでに、まだ解約していなかった〇〇銀行へ、相続手続きに立ち寄りました。

すでにいくつかの銀行で手続きを済ませたのですが、まだ少額残っている口座がチラホラ。

銀行によって相続手続きが異なり、大手都市銀行は郵送でやりとり終了。

某信用金庫は窓口へ足を運ぶ必要がありました。

今日の銀行は、予約なしで立ち寄ったものの、当日対応OK

しかし通帳もキャッシュカードも紛失しており、残金いくらかも分からず

ただ、〇〇銀行に口座があったことは覚えていました。

店頭のテレビ電話窓口で画面越しに手続きをしたのですが、カメラとかプリンターなど指示通りに使いこなしながら、2時間近く滞在し、閉店時間を大幅に過ぎてしまいました。

それでも1日で手続きを完了することができたので、まあ仕方ないか、と開き直っていたものの・・・

最後に現金で支払われた残金が、な・な・なんと、656円

たった656円のために2時間も費やしたとは

私の時給は328円かい

 

いえいえ、人生お金、コスパだけではございません。

やるべきことをきちんと終わらせる爽快感もございます。

 

私が学生時代の頃から、「子供の教育にはお金を惜しまないが、財産は残さない」と宣言していた父。

本当に使い切って旅立ちました。

そして、教育によって生きる術を身につけさせていただいたことに感謝。

 

夕暮れ時、満開を過ぎた桜並木。愛犬と共に、花びら絨毯を楽しみながら、生きる喜びを噛みしめています。

 

 

 

心に遊びの余白を

先週の続き。

『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』 (著)三宅香帆 集英社新書

読み終えました

明治以降現在に至るまで、日本の時代背景と、日本人がどのように本と向き合ってきたのかという点から考察するなど、なかなかユニークな意見が述べられています。

簡単に(雑に)要約すると、現代人は忙しすぎて、読書はノイズになってしまうから敬遠される傾向にあるということ。本を読んでいると、自分の知らないことや予期せぬ内容に遭遇することがあります。私はこれが好きで、知らないことを知識として知り得る喜びがありますし、未知の世界を疑似体験することもできます。

それに対し、インターネットやHow to 本で得られる表面的な情報はノイズのない知識です。簡単なので人々に受け入れられやすく、仕事に役立つコミュニケーション術とか投資戦略方法とか、我々の利益に直結するように見せかけて、ただの薄っぺらい情報で、スマホに触れれば大量に入手できるような情報。このような情報を無料で聞き流しても、自分の血となり肉となるとは到底思えません。・・・と私が思い込んでいるから、ネット情報に触れることに大きな違和感を感じているのだと思います。

◎読書―ノイズ込みの知を得る

◎情報-ノイズ抜きの知を得る

なるほど。

仕事が忙しくて余裕がなくなると、本が読めなくなってしまうのは、ノイズを楽しむための遊びの余白が小さくなっているからなのでしょう。思考の大部分が仕事に占拠されていることに気づきます。

我々人間にとって社会はうるさく、情報過多で、ごちゃごちゃ人も多く、心の平静を保つことはますます難しくなっている現代社会。

だからこそ自分の身の回りだけはキレイにすっきりと整理しておきたいという気持ちになり、断捨離とかときめく片付け術などがヒットしたとか。

その気持ち、すごく分かります。

私は、多くの人で混雑した雑多な街に身を置くことがとてもストレスに感じるので、できるだけ新宿・渋谷には出ないようにしています。

私たちの提唱している肌ルネなども、化粧品というノイズを絶ち、少しでもシンプルに暮らしたいと願う人たちに響いているのだと思います。

 

これからの時代は、「いかにノイズを減らしていくか」ということがキーになってくると思います。

意識的に整理していかないと、情報の渦に巻き込まれて、人生がぐちゃぐちゃになりそうです。

仕事が忙し過ぎたり、自分の健康に自信がなくなったり、家族の問題対応に追われると、頭の中はノイズだらけになります。人間生きていればそのような苦しい時期もありますので、そのような時こそ心に遊びの余白を確保して、本が読める状態に戻すことを目指したいと思います。

医師国家試験

娘が医師国家試験に合格しました!

当の本人は呑気に旅行中ですので、代わりに私が発表を見ることに。

久しぶりにドキドキしました

合格率92.3%ですので、医学部に入学すれば、ほとんど出口が保証されているような試験ですが、それでもしみじみ嬉しいものです。

この6年間、途中コロナ禍を経験しながら、試験や病院実習などコツコツよく頑張りました 誇りに思います。

孫が医者になることを誰よりも楽しみにしていた我が父(娘の祖父)の位牌に報告。

あと半年生きていてくれたら間に合ったのに残念ですが、きっと天国で喜んでいることでしょう。

 

医師はこれからが勝負です。

まずは初期研修2年間。

どんなお医者さんになるのか、楽しみです。

 

生涯現役

北里大学形成外科同門会の勉強会と新年会に参加しました。

久しぶりに大学関連の行事に参加したのですが、若いドクターから退官後の大先生まで幅広く出席していました。

大学はアカデミックで、臨床と研究をバランス良く行うよう指導しているようです。

思考を含め、医師としてレベルアップすることをきちんと教育している様子が伺えました。

若い先生方も落ち着いてしっかりした雰囲気でした。

私のような末端の開業医にとっては、身の引き締まる思いです。

 

驚いたのは、70歳過ぎのシニアドクター先輩方が今でも現役で手術をされていること。

匠の世界です~

戦後生まれの諸先輩方は、若い頃(1970~80年代)、医師として猛烈に修行されており、今でいうパワハラ・ブラックは当たり前の医学界。単なる手術スキルに留まらず、デッサンも学んでいたとか。他にもメカニックなことや、写真、工作など幅広い趣味をお持ちな方が多く、教養も深い。とにかく“仕事好き”な集団なのです。だからこそ生涯現役でお仕事ができるのでしょう。

仕事が好きという空気で満たされていました。

私も美容医療大好きなので(研究は苦手)、とても居心地のよい時間を過ごすことができました。

医者は日曜日だろうが何だろうが、勉強するんです。自己研鑽命。

大先輩は、深夜3時まで仕事をして朝7時に起きるとか、

朝3時半に起きて始発で仕事に行くとか、もうワーカーホリックの極み

でも、好きでやっているから、全く悲壮感がなく、かえって楽しそうに見えるのが美しいとすら思えます。

そして人の役に立っています。

いいなぁ。

匠先生方の足元にも及びませんが、私もまだまだ頑張ろう

四半世紀を振り返る

新年あけましておめでとうございます

 

2025年、21世紀も四半世紀が過ぎがようとしていることに、純粋に驚きます。

私は過去を振り返るのが大好きな性分なので、年末年始休暇を利用して思いっきり振り返ります。

2000年に妊娠して出産した娘は医学部6年生、もうすぐ卒業です。早すぎやろ、、、

医者の世界は育休なんて制度は存在せず(今は知りません)、休む期間など怖くて考えられませんでした。医師のキャリアに空白期間が生ずると、他の医師に後れを取ってしまうという焦りです。早く1人前にならなくては 産後8週で復帰、オペ室に戻りました。

四半世紀過ぎ、もはや男性の育休まで当たり前の世の中へ。

25年前は、出産を機に仕事を辞める女性が多かったのですが、今は女性も辞めない時代となりました。

こちらも大きな変化ですね。

女性も一生働き続けるという前提ですから、出産後の束の間くらい思いっきり子育てさせてくださいよ、ということなのでしょうか。

昔から母は、「子育ては最高の贅沢」と言っていましたが、私にはその意味が分からず仕舞いでした。専業主婦にはご縁がありませんでしたが、有閑マダムを相手に楽しく仕事をしている自分が“いとをかし”、です。子育てを至福と感じる人は、仕事に追われることなく子供に向き合えるような人生が送れる世の中であって欲しいと願います。両親共に仕事とケータイに追われていたら(追いかけていたら?)、子供が可哀そう。

私のようにずっと仕事をしていたい人間にとっては、子供の受け入れ先である保育園やら育児サービスが充実してきたことは喜ばしいことなのではないでしょうか。

 

美容医療業界も変わりました。

25年前に美容外科医になりたい医者はほとんどおらず、ややもすればアウトローのような扱いをされていたと思うのですが、そのような世間体を全く気にしない特異体質が功を奏し、純粋に興味のある美容外科の世界に飛び込むことができました。思い返せば友人誰一人私を阻止することもなく、諦められていたのか、信じてくれたのか?

美容医療を研修させていただいた北里研究所病院美容医学センター長の宇津木龍一先生は、日本で形成外科医として活躍後、アメリカで美容外科を5年間修業して帰国され、美容医療に人生のほとんどを注ぎ込んでいた誠に真摯な医師でした。毎晩深夜まで病院に残り、何やらお仕事されていました。

私がチャラチャラ美容女医にならなかったのも、宇津木先生のお陰と感謝しています。

6年ほど勤務して、2006年に白金ビューティフルエイジングクリニックを開院。

勤務医時代に診ていた患者様が通って下さいましたが、最初は暇の極み。暇すぎてご年配の有閑マダムと1時間ほど雑談出来たことも、私にとって学びであり、意味のあることだったのだと今になって思います。

1日1人、2人という時もあり、どうしたら予約が埋まるものだろうかと試行錯誤しながら、スタッフと共に出来ることをコツコツ積み重ねました。それなのに!2008年リーマンショック、2011年東日本大震災と続き、なかなか思うように増えません

アベノミクスによる金融緩和が始まった2013年頃からようやく患者数が増え始めました。ぐぐぐーっと増えましたので、部屋を増やして拡張したのが2016年、10周年のことです。

2012年~2019年は勢いがあって楽しかった40代。海外へ社員旅行に行けたことも奇跡のようです。ボトックスやヒアルロン酸の勉強で海外に出かけることもありました。(年末SNSで炎上していた)海外での解剖実習にも参加しました。

一方プライベートでは、息子の反抗期にも漏れなく遭遇し、クソばばあの焼夷弾を浴びせられながら、どん底メンタルも経験しました。時期を同じくして母親の病気が発症、娘の大学入試と重なり、プライベート三重苦

それでも仕事の業績は伸び続け、こんなに頑張ってやり続けるのも疲れたな~と慢心していたらまさかのコロナ禍

何を目標に、何のために働いているのか?スタッフの幸せってなんだろう?私は何ができるのか?と考え続けた日々。

コロナは我々の心に爪痕を残しながら過ぎ去って行きました。

 

振り返るとごちゃごちゃいろいろなことがありましたが、それでも目の前の患者さんをキレイにする仕事を淡々と続けたお陰で、臨床経験と患者様との信頼関係だけは積みあがりました。これは私にとって最強の資産形成でした。NISAはまだ始めていませんが、、、

20~30代の若い美容外科・美容皮膚科医は増えているようですが、私のようなお婆医は少数派ですから、これまでの知見を活かして、中高年の健全な美容医療に貢献できたら幸いです。

 

本年もよろしくお願い申し上げます。

 

2025年1月5日 自宅にて

 

逗子研修

久しぶりの院外研修、逗子へ行きました

美容クリニックなのに海かい!!と突っ込まれそうですが、自然と触れ合うのが今回の目的です。

日々の診療ばかりに追われてしまうと、大切なことを見失いがちです

あえて時間を作り、スタッフ全員と共に過ごす時間を作ることは、信頼関係を築くためにも必要な行事だと思います。

曇天で良かった~

海に入りながら、自然と対話していると、自然から声が聞こえてきます。

都会にいると、自分の脳だけであれこれ考え過ぎてしまうのが問題らしく、自然に心を開いていると、自然が答えてくれるのです。

波は大きくなったり小さくなったりしながら、ただただ繰り返し押し寄せます。

砂は波に巻き込まれながら浜辺を彷徨います。

風は自由に移動し、人々に心地よさを与えたり、時には災害をもたらすこともあるでしょう。

対岸に見える木々は、ただそこに立ち、風に揺られて、光合成。

雲は太陽の強い日差しから私たちを守ってくれたり、雨を降らせて恵をもたらします。

自然界の存在は、ただそこにいて、その役割をずっとずっと繰り返しています。

風のようにダイナミックに動く役割もあれば、木々のように同じ場所に居続ける不動な植物もいます。砂粒のようにその他大勢と共調して存在するものもいます。

色々な役割は、大地という大きな環境の中で定められているものであり、そこに意志などなく、ただただ役割を果たすのみなのではないだろうか?

人間も自然の一員なら同じことではないでしょうか。

大地や宇宙という大きな歯車の中で生かされているだけで、それぞれの場所で割り当てられた役割をきちんと果たせばそれで良いのはないでしょうか。

人間の意志で自然を壊すようなことをするから、色々な問題が吹き荒れてしまうのだろう。

自我溢れるこの世界。

戦前の「お国の為なら~」思想に反発するように、戦後エスカレートした個人主義がやや行き過ぎて、私利私欲万歳もどうかと思いますね。

無我になりたい。

そのような思いに耽ることができました。

自然さん、たくさんの気付きをありがとう。

 

 

 

 

心の良い人

今年は、学ぶ時間を確保し、2つの勉強会に参加しています。

1つは経営セミナー。

もう1つは心の學門。

後者で学んだことを少しご紹介しましょう。

 

「経済活動は精神を磨くためにやるものだ。最高の人格者になるためだ。経営者になって従業員とお客を救え。」

そうか、そうだったのか!

クリニックを経営している限りは、どうしても付きまとう金勘定。

お金は大事だけれど、お金の為に働くのは何か違う感じがする。

一体何のために働いているのだろう、、、

ここ数年、心にかかったモヤが急に晴れ渡ったような感覚になりました。

そしてもう一つ。

「肉体を鍛えたり、頭をよくすることより、豊かな人間性を養い、“心の良い人”を数多く育成することの方がはるかに大切なこと」

こちらもしびれました

肉体労働はロボットや機械が、頭脳はAIが代行してくれる時代となるからです。

お肌の透明感も大切ですが、心の透明感にこそ美の本質が宿ると考えます。

自分のやってきたことが肯定されたようで、胸の中がさわやかミントで満たされた気分です。

 

自分の専門である美容医療を通して、素肌を健康に保つことでいい気持ちになれる人・優しい人を増やせたらいいなぁ。

 

 

 

父、永眠。

9月9日、父が永眠しました。

昨日通夜、本日葬儀を無事終えることができました。

つきましては予約変更をお願いすることとなった患者様には大変ご迷惑をお掛けしてしまい、誠に申し訳ございません。

 

約2年前に脳梗塞を発症し、失語症となり、いろいろ不自由な体になりながらも、2年間頑張りました。

いえ、頑張ったかどうかは不明です。

「何もやることがない(できない)。もう死ぬしかない。」と度々口にするほどの絶望感だったかもしれません。

脳に広範囲のダメージを負ったことが原因で、健常人が当たり前に行うことが出来なくなるのですから、相当なストレスではなかったのではないかと想像します。

 

2022年12月退院後、一人暮らしが困難になり、2023年1月には説得してサービス付き高齢者住宅に入居してもらいました。

そこでの生活に慣れるまでにも3か月くらいかかりましたが、2023年4月ごろからだんだん精神が落ち着いてきたようで、友人に会ったり、演歌のコンサートに行ったり、野球観戦したり、それなりに暮らしを楽しもうとしていた様子でした。病気直後は、私や兄に連日「助けてくれー!」と悲痛の叫び電話がかかってきていたのですが、その頻度が減りホッとしたものです。

2023年5月には、親戚のいる名古屋まで足を延ばし、父の両親の法要にも参加することができました。

2023年8月、コロナに感染し入院。重症には至らず、1週間ほどで退院できましたが、これが引き金で肺が悪化したような気がします。

2023年11月から誤嚥性肺炎を繰り返すようになりました。

2024年3月下旬、とうとうファイナルステージ。介護付き老人ホームへ移りました。

2024年8月、再び誤嚥性肺炎で入院。CT検査ではすでに肺がボロボロになっており、これ以上延命処置をしても苦しむだけだと終末期宣告。

「退院=死」が差し迫った状況の中で、父を退院させる決断をした時は、死刑宣告をする裁判官と同じような気分なのかしらと想像したものです。親といえども他人の命を決めることの責任が重く重くのしかかります。

9月6日退院後、老人ホームに戻りました。案の定、2日後に意識を失いました。

駆け付けた時は意識不明でしたが、数時間後奇跡的に意識が戻り、声を出すことは叶わなかったものの、話しかけると目を開けて反応してくれました。

私の家族、兄夫婦、病気の母も駆け付け、一緒に過ごした最期の時間は実に尊いものでした。

最後の2日間、最後の力を振り絞って、私たちの声掛けに反応してくれたし、時々ニコリと笑顔も見せてくれました。

血中酸素濃度が低下したため、苦悶の表情でした。何度も何度も酸素マスクを自分で外そうと抵抗していた様子を見ると、やはり苦しそうで可哀そう。人の命はそう簡単に消えないものです。

38時間30分も苦しそうな呼吸を続け、やっと安らかに息を引き取りました。その瞬間、心のどこかで正直安堵したものです。

 

親が病気になると、子供はいろいろな決断をしなくてはなりません。

仕事で鍛えられていますので、決断することには慣れていますし、父のことだけでなく家族みんなのことを考えて判断し行動してきたつもりです。しかし、父にとって最善だったかどうかは今でも分かりません。

父はずっと自由で、遊び人で、人にあれこれ指図されるのが大嫌いだった人ですから、老人ホームなどもはや洞窟の暗闇にいるような状況だったのかもしれません。いつも友達に囲まれ、ワイワイするのが大好きだった人なので、寂しかったのだと思います。

「何にもやることないから、遊びに連れ出してよ。」と何度も何度も催促されましたが、私にも私の人生がありますので、毎日父の相手は出来ません。自分自身の精神状態を保ちながら、出来る限り面会に行ったり、食事に連れ出したと思うのですが、父にとっては不足だったのでしょう。

何となく死期を察した8月下旬から、ほとんど毎日仕事帰りに父の病室を訪れました。

コロナが明けて、病院の面会時間が19時までになったことも有難く、穏やかに話すことができ、幸せを感じました。

やるべきことはやり切りました。悔いなしです。

 

何の因果か、美容医療の認知度が極めて乏しかった頃から美容外科の道を志し、アンチエイジング専門の美容医療に携わること24年。私が美容医療で少しでも患者さんのお役に立てている(?)のも、両親が私を産み育ててくれたからです。ご先祖様への感謝の念が堪えません。

父をしっかり供養することこそ、子としての務めであり、自分自身の成長になると改めて考えさせられた数日間でした。

 

通夜と葬儀に参加して下さった親戚とご友人の皆様、

父のお世話をして下さった老人ホームの皆様、

入院中優しく看病して下さった病院の先生と看護師さん、

最期のセレモニーを滞りなく運営して下さった葬祭センターの皆様、

良き関係者に恵まれました。心よりお礼申し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天命を知る

激烈な酷暑の到来

脇汗が気になる季節です。皆様、エチケットボトックスはお済でしょうか?

子供の頃はここまで暑くなかったものの、何故かこの時期になると「短縮授業」というのを思い出します。

確か10分程度授業が短くなって、下校時間も早まるのですよね。

夏休みが近づき、ワクワクした時期でした。

放課後は何をしていたのでしょうか。外で遊んでいたのか室内だったか、、、

 

10年以上前に旅行したベトナムでは、成人男性が何故か道端に座り込み、ダラダラ過ごす風景が異様に感じたことを思い出します。女性はせっせと働いているのに。

この地球温暖化は、人間に活動させないようにしている神の思し召しなのかもしれません。

ベトナム男性には、それが分かっていたのかも

エネルギーの無駄遣いをしているのは、先進国の富裕層ですからね。

「木を伐採し、砂漠化させる愚か者よ。お前たちも自然に生かされていることを忘れてはならないのだ。」

東京の再開発には憤りを感じており、是が非でも神宮前の再開発を阻止したいという願いを込めて、東京都知事選に臨みましたが、小池氏の圧勝。

あ~あ~あ~

 

7月、また一つ歳を重ねました。

 

50代、天命を知る。

その意味の理解が深まってきています。

人間は世代や立場ごとに、やるべきことと役割があります。

その責任をきちんと果たすことを意識しています。

仕事では相変わらず、院長としての「戦略的意思決定」が私の責任です。

次世代を担う若者が活躍できるようサポートするのも、私のやるべきことなのかなと思えます。

そして、身近な人と良好な関係を保つための努力でしょうか。

昨年のブログを読み返すと、「お礼」について書いていましたが、十分に出来たかというと、、、

今年も礼を尽くすよう努力します。

 

 

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