Blog院長ブログ
土曜日は予約が多く、やはり平日お仕事の方は週末が動きやすいのでしょうか。
平日動ける方は月?金まで5日に分散されますが、土曜日しか来院できない方は集中してしまいます。
ということで、今日は秋分の日で祝日なのですが、特別診療を行っています。
先週、吉村昭さんの「関東大震災」を読み、改めて首都直下型地震の恐怖に怯えました。
吉村さんの取材や調査は徹底しており、かなりリアルに当時の様子を頭の中でイメージしながら読みました。
大地震、そして戦争が続き、短期間の間に日本の人々はかなり苦労した事実を、私たち戦後生まれの者は経験しておりません。
当時を生きた人々の苦労を思うと胸が痛みます。
歴史を振り返れば、人々はずっと天災、飢饉、戦、疫病などに襲われ、それらと比較すれば
現代の日本がいかに平和かつ幸福であるかとうことを見失っているように思います。
今、私が東京で命の危険に怯えることなく暮らせていることに、ただただ感謝できます。
現代でも日本以外の世界の国々では、日々内紛や戦争、餓えで多くの命が失われているのです。
安全に暮らせる国家づくりがいかに大変で大切か。
そんなことを考えながら、静止しているビルと道路と青空を見上げると、自分の人生は所詮借り物に過ぎないという気分になりました。
いつ何時、あっという間に吹き飛ばされてしまうくらい、私自身の存在のちっぽけなこと!
そう思えば、神様に生かされていることが奇跡としか思えません。
今、世界は人口問題、食糧問題、エネルギー問題、環境問題など様々な問題が歪となり、地球全体が悲鳴を上げながら畝っているように感じています。
偉大なリーダーたちがどんなに知恵を振り絞っても『歴史は繰り返す』
そのことを肝に銘じて、一日一日を大切に過ごしたいと思います。
研修医の頃、深夜の当直で担当した患者様とのご縁が今でも続いています。
15年も前のことなのですが、以来ずっと、定期的に私の職場まで訪ねて来て下さっています。
実際に治療をしたのは私の上司で、私は指示された通りに動いていただけなのですが、
「先生は命の恩人です。」と、今でも感謝されるので恐縮です。
私もその方をとても大切に思っています。
人が一生で会う人は何万人もいると思いますが、
その中で何十年もお付き合いが続く人はいったい何人いるのでしょうか。
琴線に触れる何かを共有できる人を、もっともっと大切にしないといけないな、と強く思うようになりました。
現代は忙しいです。自分の仕事、家族のことをやるだけでも一日あっという間に終わってしまいます。
時間を上手にコントロールして、大切な人たちに何かできることを積極的に行っていきたいです。
クリニックでスタッフのモチベーションを高めるためにも、
自分たちの仕事の意味を考えるようにしています。
私たちの仕事に、どのような社会的役割があるのか?
美容医療ですから見た目にきれいにすることはもちろんですが、
それよりもお客様が快適にいい気分で過ごせるような空間を提供することに重点を置いています。
生きていると、家庭のこととか仕事のこととか、何らかのストレスがありますよね。
悶々とした精神状態でも、私たちのクリニックにくるとなんだか癒されるとか、安らぎを感じるとか、オアシスだとか、
数値化できませんがそんな風に感じて元気になっていただくことがミッションだと考えています。
私も開業するまではそんなことをあまり考えておらず、
自分の仕事は客観的に容姿を美しくして結果を出すこと、と思っていました。
それは当然で、もっともっと心が温まるものを創造することに価値があるのではないかと今は思っています。
ですから、徹底的にお客様を想い喜ばせたい、そのためにすることは? と試行錯誤しています。
最近よく考えることは、
生殖機能を終えた私自身が、あと何十年も生きていく上で、一体どのような価値があるのだろうか?
自分の仕事が世の中の役に立っているだろうか。(自分がいなくても誰かが同じような役割を果たせるだろうか。)
きちんと子育てができているだろうか。(親がいなくても子は育つか?)
少子高齢化が進む時代、何らか意味があって人々は長寿になり、閉経後の長い時間を過ごしているということであれば
それは一体何を意味するのだろうか。
そんなことを考えながら、私自身の生き方を考え続けています。