医療法人社団晴栄会
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Blog院長ブログ

2024.12.19

バラの剪定

こちら、大切に育てているミニバラを剪定した写真です

昨年の冬は経験と知識不足、そして枝を切る勇気がなく、剪定に失敗

緑色にきれいな葉をつけている枝を切るのが心苦しくて、大胆に切れませんでした。

春からぐんぐん枝葉が伸び、花が咲くのですが、一部の枝が長すぎてバランスが悪くなってしまいました

恥ずかしながら、このような感じです。

伸びた枝の先端につぼみを見つけると、可哀そうで切れませんでした。

バラに詳しい患者さんからアドバイスをいただいて、今年は思い切って切り込みました

枝や葉を観察しながらパチパチ切っていると、未来の若者のために、古い人には遠慮していただきましょう、という気持ちになります。バランス良くきれいに咲かせるためには、伸びすぎた部分はカットしなければなりません。放置しておけば、伸びる枝と伸びない枝があり、花の咲き方もバラバラです。本当は、それが自然なのですけれど。

若い芽(人)が瑞々しく伸びるためには、私のようなロートルはさっさと切り落とされた方が良いのではないかしら、などと考えてしまいます。

古い枝葉(高齢者)を養うために、たくさんの栄養(資源・財源)が消費され、若葉の成長が阻害されてしまうからです。

それを放置すると、いびつな形(社会)になってしまいます。

やはり高齢化社会はいびつなのかもしれません。

社会を美しくデザインするには、自然に任せず、何らかの手段で剪定する必要があるのでしょう。それをどのように実現するかは、今後の課題ですね。

バラを育てながら、あれこれ考えさせられています。

動物や植物を愛でる気持ちがあると、暮らしが豊かになるのを感じています。

来春、たくさん花を咲かせた写真をアップしたいと思います!

 

 

 

 

 

2024.12.11

税金について考える

「白金素肌党」として選挙活動中(フィクションです)

政治や政策の話が必然と増え、社会問題についていろいろ考えさせられる師走を過ごしています。

103万円の壁など、税金絡みの問題について意見を述べます。

ここ1~2週間、スタッフの賞与額について考えていました。

昨年から取り組んでいる人事制度に基づき、お給料や賞与についても個人個人の職能に応じて言語化し、「給与ラダー」というものを作成しました。

ボーナスの時期は、毎度毎度金額を決めるために、唸りながら相当な時間を費やしていたのですが、給与ラダーに基づき計算できると、その作業がぐんと楽になります。

・・・と言いたいところなのですが、そんなに簡単な問題ではありません。

業績に応じて賞与額は変動しますが、業績の悪い時に少ない金額になってしまうと、モチベーションが低下してしまうのではないか?と心配になるので、業績が良いからと言ってあまり急激に高額の賞与を支払うと後が怖いです

かと言って、適度にいい額を貰わないと、「ちっ、これだけか」なんて思われるのも寂しいですから、それなりに満足のいく金額にしたいとも考えます。

全体のバランスを取りながら、スタッフの賞与を決めるのは一苦労なのです。

金額を決定したら、社会保険労務士に連絡をして、給与計算をしてもらいます。

そこで驚くのは、社会保険料(健康保険、厚生年金)と所得税の金額です。

だいたい20~30%が額面から天引きされて、手取り金額が下がります

いわゆる「給料が上がっても、可処分所得が上がらない」と言われる現実です。

さらに社会保険に関しては、労使折半ですので、同じ金額を会社(クリニック)も負担することになります。

経営者(私)はスタッフから徴収した社会保険料の2倍の金額を国に納めているので、毎月その金額にギョッとさせられます

 

相互扶助という概念には賛成ですし、困った人を助けるのであれば、利益を出している分に対しては喜んで税金を払います。

問題なのは、その使われ方です。

本当は働ける能力があるのに、働かず、税金も納めず、それなのに公的補助を貪り取る行為に対して、憤りを感じています。

失業保険は、本当に働けない人のためにあるものなのに、失業保険をもらえる期間は働かないで遊んで暮らしている人たちも結構います。

国民健康保険は、日本に滞在する外国人は3か月以上の在留資格で加入できるので、それを悪用して日本の公的医療を受けるケースもあるようです。

生活保護の人は無料で医療を受けられるため、これも悪用して薬を転売するようなこともあると聞きます。

 

当院のスタッフが真面目に働いて納めた税金の一部が、(働けるのに)税金も納めていない人たちに悪用されていると思うと、本当に嫌な気持ちになります。

人として道徳的に善くない行為は慎むべきだ、というモラルを子供たちに教育しないと。

お天道様がみていますよ、という素敵な言葉がある日本を誇りに思って。

白金素肌党は、道徳教育にも力を入れたいと思います

 

 

 

2024.09.04

何歳まで働く?

未曾有の少子高齢化社会。

日本の人口ピラミッドはもはやピラミッドではなく、釣り鐘型からつぼ型に変化しています。

詳しくは総務省統計局ホームページをご覧ください。

こうなってくると、高齢者も頑張って働き続けなければ、今の社会福祉サービスの継続が厳しくなるのは火を見るよりも明らかです。。

60歳以上の就業率はどのくらいなのでしょうか?

【女性】

60~64歳:38%(2003年)→ 64%(2023年)→ 78%(2040年予測)

65~69歳:23%(2003年)→ 43%(2023年)→ 64%(2040年予測)

【男性】

60~64歳:64%(2002年)→ 81%(2023年)→ 90%(2040年予測)

65~69歳:44%(2002年)→ 62%(2023年)→ 80%(2040年予測)

この数字、驚きませんか?

60代と言えば、健康上の理由で就労できない人が出てくる年代ですから、就業割合が減ることは自然の成り行きでしょう。それなのに、2040年には60代女性の7~8割の人が働く時代になるというのですから、頭と体が動けるうちは働け!ということになります。

70歳皆労働が当たり前の時代になるのではないでしょうか?

若い人が少ないんだから、みんな70歳まで働いてくださいよ、ってことですよね。

※私は占いで、「あなたは70歳まで働きます」と言われたことがありますが、これは万人に言えることだったのかもしれません。

 

70歳まで生き甲斐と思えるような仕事を続けられるようなキャリアプランを考え、価値ある仕事が提供できるようスキルアップすることが大切。時間を切り売りして生活費を稼ぐような働き方をしていては、長い人生がつまらないものになってしまいます。

また、仕事の質も大切です。

自分に合った仕事に誇りを持って取り組んでいる人は、実に生き生きとしてワクワク感が伝わります。

ボツワナサファリのドライバーさんは、私たちを楽しませようとするエンタテイナーでした。「大学で学んだ後、このサファリガイドの勉強をして試験を受けた。僕はこの仕事に誇りを持っている」と目をキラキラさせながら話してくれました。私はこのような人たちを強く応援したくなるので、チップをはずんでお互いHappy

 

当院のお客様を考えると、絶滅危惧種である「専業主婦」というカテゴリーの女性が意外と多い印象です。しかし振り返ると、開院した18年前に比べれば、働く女性は確実に増えていると感じます。有閑マダムの贅沢美容から、キャリアウーマンの自己投資的美容、そして趣味としての美容医療まで、ニーズも多様化していますね。

一生現役社会における美容医療の役割とは何なのでしょうか。

ここでいい話を1つご紹介しましょう。

70代後半の女性が、腰痛のため訪れた鍼灸院でのお話です。

70代の鍼灸医が、この女性を見てみて、「私は長年この仕事をしていますが、あなたみたいな人はみたことがない。何でそんなに若々しく、肌艶がいいのですか?」と驚いたとのこと。根掘り葉掘り質問されましたが、美容医療を受けていることは伝えなかったとか!ちなみに50代の時から20年以上、私の外来に通い続け、3種の神器(レーザー、ボトックス、ヒアルロン酸)を受け続けています。彼女が素敵に見えたのは、その生き方と優しい人柄に他ならないと思いますが、美容医療も少しはお役に立てたのではないかと、私は大変誇らしく思いました。ちなみにこの女性、会社役員まで出世したバリキャリですその知性と品格ある物腰と話し方は実に魅力的です。

 

皆さんは何歳まで働きますか?どのような70歳を過ごしていると思いますか?

私は占い通り、70歳まで美容医療を続けていると思います。

そして、素敵な高齢者をたくさん増やします

 

2024.08.06

平和への祈り

パリ、オリンピックたけなわ。

伝説の無観客東京五輪から3年。

歴史的株価大暴落、日経平均4451円安。

急激な円高。

中東情勢悪化。イランがイスラエルへ報復攻撃?

アメリカ大統領選挙。

記録的猛暑、40℃超え。

 

本当に世紀末を感じてしまいます。

79年前の今日、広島に原爆が投下され、一瞬にして多くの命が奪われました。

生き延びた被爆者は、壮絶な苦しみを経験されました。

映像で見る遠い昔の出来事ですが、決して絵空事ではないのです。

近い将来、自分たちも同じ経験をするかもしれない、その時自分はどうするか?をよく考えるようになりました。

コロナ禍の3年間も必死でしたが、武力で激突する戦争は別次元です。

銃やミサイル、核兵器で人間の命など一瞬にして奪われます。

そんな苦しく悲しい思いはしたくない、根絶したい。

人間の欲や憎しみは、戦争を無くしたい、核を根絶したいという平和への思いを軽々超えてしまいます。

私の理想など、平和で安全な日本で生まれ育った人間の戯言なのでしょうか。

それでも祈ることを諦めたくはありません。

 

まずは身近な人間関係の平和から。

家族仲良く。

クリニックスタッフには愛情込めて。

お客様の悩みに寄り添い、治療結果を出し続けます。

自分ひとりで出来ることなどたかが知れていますが、それでも真面目にコツコツと取り組むしかありません。

嘆いていても、怒っても、何も始まりませんから!

 

体操の新星、岡慎之助選手の美しい演技に涙しながら、世界平和を祈ります。

2024.07.03

価格妥当感

運転中、「タイヤの空気圧低下」というランプが点滅したので、時々お世話になっている町の車工場に愛車を連れて行きました。

パンクしていました

釘のようなものが刺さったようですが、最近のタイヤは良くできていて、ペシャンコに潰れないような設計になっているとのこと。だからスペアタイヤが搭載されていません。

前日電話で相談、翌朝一番に車両を預け、夕方には仕上がりました。

仕事が早い。

それでたったの8,800円

日頃、診療で使用するレーザーのメンテナンスコストを考えると、破格の安さです。

正規ディーラーよりも、町工場のおじさんは親切・丁寧で、迅速に応じて下さるし、「安・近・短」なのでとても助かっています。

 

週末、娘の車もバッテリーがあがってエンジンがかからなくなりました。

1か月間、車を動かしていなかったからでしょう。

JAFに電話をしたら20分少々で到着。

業務用バッテリーから息を吹き込まれ、蘇生しました。

我が家は全員JAF会員になっていますが、個人会員の年会費は4000円、家族会員は2000円です。

JAF会員数は2000万人以上

JAFの年会費が安く抑えられるのは、この人数だからこそ。

たったの2000円で、このようにスピーディーな対応をして下さるサービスがある国、日本。

なんて素晴らしい国でしょうか。

我々は日本に生まれたこと自体がいかに恵まれているか自覚し、感謝しなければなりません。

これも先人の努力の賜物です。

 

日本国内の車販売台数は年間477万台(2023年)

令和6年3月末時点の車登録台数は8256万8673台。

車ってこんなにたくさんあるのですね。

トヨタが日本を代表する大企業というのも納得です。ふむふむ。

しかし車が多すぎると、CO2を排出しまくって、大気汚染、環境破壊するわけです

ガソリン車を廃止しEV車へとシフトするようですが、電池が結構重たくて、車体重量が増えることによりタイヤが擦り減り、大気汚染に繋がるという記事を読んだことがあります。またリチウムイオン電池ですから本当にSDGsなのでしょうか。太陽光パネルなども本当にエコなの?と疑ってしまいます。小池さんは推進していますけれど。

話は飛びますが、外苑前の再開発は断固反対です!小池さんは推進していますけれど。

もう巨大な鉄の塊を建てるのは止めておくれ・・・

 

話を戻します。

美容医療機器は、脱毛や美肌(シミ取り、たるみ治療など)、痩身目的がありますが、いったい何台ほど流通しているのでしょうか。100台売れればヒット商品と聞いたことがありますから、車に比べればずっとずっと少ないのでしょう。

レーザー機器本体は数百万~2000万円程度の価格ですので、これは車と同じくらいですね。

ただ、年間保守料が100万円以上かかることが多く、点検・修理・ランニングコストが高いです。車とは比べ物にならないくらい高額です。この値段設定の根拠はよく分かりません。当然固定資産税もかかります。

レーザーを何十台も保有しているクリニックさんの維持管理費は凄まじいことでしょう。

レーザーマニアの医師はほとんど男性ですが、車のような趣味の世界ではないでしょうか。所有欲 いや、治療の可能性が広がるので、あれもこれも試したくなるのかもしれません。

車は所有しても自己満足に過ぎませんが、レーザーは他人をきれいにすることが出来るので、私はレーザーに圧倒的価値を感じてしまいます。昨年購入したピコレーザーも、8年前に購入したエクセルVも、開院時から使い続けているQ-YAGレーザーも、私にとっては秀逸。実によく働き、患者様に美肌と幸せをもたらしています。

当院は堅実経営を心掛けている零細クリニックですし、医師も私一人ですから、たくさんの種類のレーザーを揃えることはしませんが、これからも治療効果の良さそうな機器が見つかりましたら導入しようと思います。

そして、開院時から治療費をほとんど値上げしておりません。

他院と比較すると、中の上~上の下くらいの価格帯でしょうか。

低価格ではありませんので、お値段以上の価値を提供できるよう、日々スタッフと協力して努力してまいります。

治療費については、「安すぎ!」と言って下さる方もいますが、「高い!」と言われることもあります。

治療費やサービスの値段は、個人個人の価値観や経験、そして予算によって感じ方が異なるデリケートな部分です。しかしとても大切なポイントであると考えていますので、スタッフが丁寧に説明するよう心掛けています。

価格妥当感は人それぞれですね。

先日、家庭画報を見ていたら、300万円以上のブランド物の洋服を見てびっくり仰天

私には縁のないモノですが、喜んで購入する人もいるのでしょうね。

 

高いものは良くて当たり前。

思ったより安くていいモノ(サービス)に出会えると嬉しいものです。

 

2024.03.26

気になるニュース

皆さんは日々のニュースはどこから入手しますか?

私は毎朝、日経新聞に目を通します。

今時紙の新聞かいと言われそうですが、20代から日経新聞を愛読しているので、止められませんし、止める気もございません。

記事の内容はさておき、新聞紙面の良いところは、自分の興味以外の内容にもひと通り触れられるということでしょうか。

日経は芸能ニュースがほぼありませんので、芸能ネタは弱いかもしれません

それから、細かい数字で書かれている株価の欄は飛ばします

テレビはNHKかBSニュースなど、時々ちらりと見る程度です。

それにしても、大谷選手の通訳だった水原一平さんの賭博事件に関するニュースは驚きました。

天邪鬼の私は、世間が大谷大谷と騒ぐことに対し、やや冷めた気持ちにすらなっていたものですが、このニュースにはアンテナと鳥肌が立ってしまいました。

今朝、大谷選手は記者会見でお話されていましたが、彼の言うことが本当であれば、計り知れない心の傷を負っていることと思います。

事の全容を把握している訳ではありませんが、信頼していた人とあのような形で袂を分かつことが、どれだけ痛みを伴うものでしょうか。想像するだけで、全く関係のない私でさえ胸が苦しくなります。

一流アスリートや芸能人の周りには、お金目的で群がる魑魅魍魎はつきものですから大変ですね。

自分を律して、あれほどの大スターになった大谷選手には、野球に集中して頑張って欲しいものです。

 

それから2つ目の気になるニュース。

先週の報道ですが、とある美容クリニックが、コロナ禍でPCR検査を請け負ったことで、2022年の1年間に28億円の補助金をもらって10億円の所得申告漏れがあったとか

補助金28億円ってどーゆーことですか

そして10億円を院長の夫が他のことに使ったというのだから、驚き桃の木山椒の木ですよ、本当に。

コロナ禍で補助金をばら撒きまくって、医療機関はだいぶ儲けたと聞いていましたが、こんな状態だったとは。。。

 

3つ目の気になるニュースは、韓国医学部問題。

韓国政府は医学部の定員増(3000人→5000人)を掲げていますが、現役医師が猛反発しています。

そんなに急に増やしても、だれが教育するのよ。。。ということなのでしょうか。

最初は研修医が集団離職するという抵抗をしましたが、今度は医学部教授らが一斉に辞表を提出したというのだからおったまげー

政府も医師も、やることが極端ですよね。韓流ドラマのような気性の激しさを物語っている事件です。

美容医療も激しいですからね。

韓国人の美容医療は、見た目の変化は明らかでありながら、ナチュラルな仕上がりを求めるとのこと。

日本人は他人に「ばれない」かつナチュラルな仕上がりを求めます。

求める美の基準が違いますので、韓国に美容医療を受けに行く人たちは十分慎重にお願いします!

 

以上、3つの気になるニュースでした。

総おひとり様社会

2020年の国勢調査では、単独世帯が一般世帯の38%を占めたとのこと。

東京都に限ると50%を超えている。

夫婦と子供2人という旧モデル世帯は1割を切る。

3世代同居は4.1%。

※日本経済新聞より

 

1人は気ままでいい。

私は50年間、いつも誰かと一緒に暮らしていたし、ずっと仕事をしていたから、1人でいられる時間などほとんどなかった。

子育てが終わり、1人で過ごす時間が断然増えた。

時々家族と過ごす時間は大切だし愛おしいと思うが、ひとり時間の快適さは捨てがたい。

長年1人暮らしを続けている人たちが、「他人と一緒に暮らすなんて無理」と口を揃えるのも理解できる。

適度な繋がりを感じながらも自由でいたいと思ってしまう。

まぁ、要するに、私はわがままな人間だと思う。

社会(社会って誰?)が個人主義を目指し、民意がそれを許容した。

個人の権利主張が強くなった。

これは欧米社会を模倣したからに他ならないが、表面的な制度だけを輸入し、魂が伴っていないからおかしなことになっている。

もともと日本人は控えめで謙虚で、空気を読み、周囲に合わせることが得意だし、善しとする文化だ。

個人の権利より、公の利益を優先してきた国だ。

この同調圧力は、コロナ禍で露になった出来事である。ある意味恐ろしかった。

私も若いころはアメリカ留学なんてしたものだから、そういう日本の堅苦しい習慣を毛嫌いしたものだ。

しかし、長く生きて、いろいろ経験し学んでいくうちに、日本の歴史、文化、精神性というものの成り立ちを知ると、張りぼてのような制度設計には無理があると思う。

日本人らしさという大和魂を無視しては上手くいかない。

 

80代の知人が現役で働いていた1980年代頃、彼女の会社では連休取得は4日間が限界だったという。

1週間も取れる雰囲気ではなかったし、皆もそんなものだと思っていたという。

4日間の短い海外旅行にたくさんのOLさん達が参加していたそうだ。2泊4日の旅??

私が研修医として働いていた90年代も、夏休みは1週間もなかったし、有休休暇という概念すらなかった。これは医師という属性だったからかもしれない。

真面目にコツコツ働くことが美徳であり、自分の出来ることが増えると純粋に嬉しかった。

休みもなく働くことがカッコ良かったから、睡眠時間を削って仕事した。

それでも夢と未来があったから苦にならなかった。

20年以上経った今、働き方は大きく変わった。

有休や育休取得を推奨し、残業を減らすことが良いとされる空気を感じる。

労働時間は1996年に1915時間、2021年は1651時間へ減少。

ところが日本国民1人あたりの労働生産性は1996年からほぼ横ばいとのこと。

米国は2.5倍、英国は2倍に増加しているのと比べると、停滞感を実感する。

労働時間は減ったけれど、仕事の成果も減ってしまったということ。

働き方改革は何か間違っているのだと思う。

真面目にコツコツ、人のためになる仕事をしている人が報われる社会であって欲しい。

 

 

さて、権利主張の激しい個人主義社会を模倣した日本。

核家族化が進み、とうとうひとり暮らしがスタンダードになった社会。

ひとり暮らしの高齢者をどうやって支えていくかが大きな課題である。

自由には責任と義務が伴うという原理原則を忘れてはならない。

人はひとりで生きていくことなどできず、家庭や学校、会社という社会の枠組みの中でたくさんの人たちの助けを借りている。

謙虚で驕らず、感謝の気持ちを忘れない。

そして「忠恕」の心で、志欲を持って生きていたい。

 

 

 

2023.07.28

エントロピーの法則

だいぶ前のことですが、先輩医師からの年賀状に、「世の中はエントロピー増大の法則により・・・」というコメントがありました。それ以来、「エントロピー増大」をずっと意識していたところ、興味深い本のタイトルが私の眼に飛び込みました。

 

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書籍の前半は、はるか昔に学んだ指数関数や運動エネルギーなどを、日常的に意識することのない出来事を論理的に説明しています。

そして熱力学第2法則、「世の中は常にエントロピーが増大する方向に進む」ということがメインテーマ。

おお、これぞ自然科学の真骨頂!

簡単に説明しますと、温かいコーヒーを室温に置いておくと必ず冷めるとか、部屋はどんどん散らかっていくとか、ゴミは増える一方とか、喫緊課題である地球温暖化とか。

エントロピー増大の法則は、原子や分子の世界から宇宙に至るまで、神羅万象の中で成立する法則だそうです。

インターネットの普及により、我々は情報の津波に飲み込まれていくのも、自然の摂理だということです。

私のクリニック経営で考えてみますと、スタッフの意識(価値観)がバラバラだとエントロピーは増大してしまい破滅の方向に向かってしまうということになります。これは、組織の問題ですね。意識を同じ方向に統一することで、物事はスムーズに運ぶだろうと考えられます。

即ち、エントロピーを低下させるということです。

しかし、低下させるためにはエネルギーが必要です。

放っておけばエントロピーは増大するのですから、皆好き勝手なことをして、統制が取れなくなることは明らかです。

エントロピーを低下させるには、我々の良識やルールは必須。

太古の昔から、我々の祖先も社会や暮らしを守るために、宗教や哲学というものを生み出してエントロピーを低下させていたのですね。旧約聖書の「ノアの方舟」や、お釈迦様の悟りなどがまさにエントロピーを低下させることの良い例でしょう。

自然科学と精神哲学を融合させた、素晴らしい本でした。何度も何度も読み返しています。

 

美容医療もエントロピー増大中

大切なお顔や身体が破滅に向かわないよう、エントロピー低下を意識した健全な美容医療の普及に努めたいと思います。

 

 

2023.06.13

森の国、ニッポン

最近のニュースで、私の心は曇天、梅雨入りです

ウクライナ、ヘルソン州のダム破壊による水害は、本当に気が滅入りました

ただでさえ気候変動問題により自然災害が増えているというのに、人為的な破壊行為は愚か過ぎます。

山火事によるニューヨークの大気汚染映像もゾッとしました。

身近なところでは、2020年オリンピック開催(実際は2021年)をきっかけに、東京都が建築の高さ制限を緩和したことで進んでしまった、神宮外苑の再開発問題。樹木を伐採し、高層ビルを建てるようです。

 

日本書紀にも書かれていますが、日本は木の国、森の国です。

「スサノオは髭を抜いて放つとその髭がスギになり、胸毛を抜いて放つとヒノキになり、尻毛はマキに、眉毛はクスノキになった。」とあります。体中の毛を抜いて、大地を緑豊かにしたスサノオは木の神だったのですね。

スサノオは荒ぶる神で、高天原で数々の悪行を重ねたと言われますが、それは森林伐採して農耕を推し進めたアマテラスへの抵抗だったと考えられます。

日本神話、奥深いです。ちゃんと読み直さなければ!日本が何を大切にしてきたかという教育がスッポリ抜け落ちています。我々の向かうべき方向をクリアにするためにも、このような話を子供たちに聞かせないと、グローバル化の波に飲み込まれてしまい、日本の良さが失われることに激しい危機感を感じています。

積極的に植林して、木を育て、木材を多種多様な用途に利用する「木の文化」を大切にしてきた日本。

里山風景に触れると何となくホッとするのも、日本が樹木を大切にしてきた証だと思います。

 

地球が壊れていく・・・

核の脅威で相手国を脅す世の中がまかり通るなんて、道徳的に許されないことです。

被爆国である日本が、どんなに悲惨なことであったかという事実を世界へ訴えても、核廃絶になりません。

戦争反対を訴えたところで、攻め込まれたら終わりです。

さて、私たちはどうするべきでしょうか?

両手を挙げて降参しますか。←死にたくない!

日本を捨てて、どこか海外へ逃げますか。←私には日本以外に“暮らしたい”国は思い当たりません。

きれいごとでは済まされない現実が待ち構えていることは確かです。

 

日本人としての良さを自覚しながら、世界の中でどのように振舞うべきでしょうか。

森の国、日本。

心の梅雨明けを目標に、頑張りましょうか。

 

 

 

 

2023.03.21

ギルティーフード

当院の隣に『バーガーマニア』というハンバーガー屋さんがあります。

なかなか肉肉しいハンバーガーで、大人気です。

2008年オープン、白金店以外にも恵比寿店、広尾店、そしてこの3月に白金高輪店もオープン。

この3月で15周年を迎えたとのこと、おめでとうございます!!

今月限定「15種のチーズ入りバーガー」をいただきました。

デザートには偶然ですがチーズケーキ。

胃袋はチーズフェスティバル

ビールとワインで流し込んで終了。

50代でギルティーフード(高カロリーで罪を感じる食べ物)やっちゃいました・・・

明け方から胃がしくしく痛くて、消化機能に負担がかかり過ぎた様子。

消化酵素が少ないのか、蠕動運動が弱いのか、特に牛肉はしんどいです。

牛のゲップにはメタンが含まれ、温室効果ガスの4%に匹敵するとか。

牛肉を食べることは、人体にも地球にも負荷がかかり過ぎることを考えると、環境に対する”ギルティーフード”でもあります。

でも、バーガーマニアさんのハンバーガーは本当に美味しいし、食べる人を幸せにしています。

大量生産して大量廃棄することもなく、上質なお肉をたまに少しだけ頂くのならいいではないかと、勝手に正当化させていただきます。

日本の1人当たり年間消費量(令和元年・農林水産省)は以下の通りです。

・牛肉 6.5kg

・豚肉 12.8kg

・鶏肉 13.9kg

牛肉は豚や鶏と比べると意外と少ないのですね。

また世界と比較してみると、アメリカやブラジルは牛肉だけで30㎏以上消費していますから、世界はナント肉食か!ということが分かります。

これだけ世界では肉が消費されているのですから、代替肉の研究に躍起になっているのも理解できました。

肉食は持続不可能ですから、これからの食糧事情が気になります。

胃腸を労わりつつ、少しの量でいいから美味しいものが食べられる世の中になることを祈ります。

 

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