医療法人社団晴栄会
白金ビューティフルエイジングクリニック

03-5791-4800

受付時間 9:00~17:00[月~土]

Blog院長ブログ

2022.01.12

養老先生

書店で「ヒトの壁」(養老孟司著)に目が留まり、思わず手に取りました。

養老先生と言えば2003年に「バカの壁」が大ヒットしましたね。

もともと東京大学の解剖学教室の先生であります。

当時、近所の書店でこの挑発的なタイトルにググっと惹かれ、思わず手に取った光景が今でも忘れません。

家族で回し読みしました。

 

時は遡ること30年ほど前。

大学時代に縁あって、とても良くして頂いたP先生がいました。

私にはいつも仲良くしていた4人組がいたのですが、このP先生は私たち4人を平等に可愛がって下さいました。

学生なのに、アトランタで開かれた学会にまで連れて行って下さり、ゴルフやスキーまで。

※援助交際ではありません

P先生の大学時代の同級生が養老孟司先生だったので、よく「養老が、養老が、、、」と話しを聞いていただけに、私は養老先生にお会いしたことも面識もないにもかかわらず、勝手に知り合いのような気分になっています。

久し振りに養老先生の本を拝読しましたが、その知性には驚くばかりです。

「興味ない」とか言いながら、政治・経済・歴史・哲学・美術・古典などあらゆる分野のことをよく知っていらっしゃる。

さすが作家、読書量が半端じゃない。記憶力も凄まじい。

また最近の若い人の活動なんかもよくご存じで、脳の活動が戦前から80年以上連続性を感じるのです。

全く老化していない、どんな脳みそしているのでしょうか。

養老先生はもう人生を、世の中を俯瞰しちゃっていますから、ズバッと意見を述べるところが清々しい。

 

先生曰く、『「自然」っていうのは、要するに人が意識的に作っていないもの』らしいです。

我々美容医療に携わる者の間でよく耳にする言葉、「自然な美しさ」とは何でしょうか?

顔の造作を変えるような、医学的介入を行って形成した顔に「自然な美しさ」なんてあるわけないってことですよね。

私たち美容皮膚科が行うシミ取りやシワ治療も「自然な美しさ」とは言えないのでしょうか。

いや、私の解釈では、「なんかいじったな(自然ではあり得ない)」という違和感を感じた時点で、もうそれは「自然美」ではなく、「人工美」と言ったらよいのではないだろうか。

しかし、私たちの業界では「人工美」という言葉は決して出てこない。

なぜだろう。

それは、日本人の精神性の中に、八百万の神とか自然の中で生かされているといった感覚が備わっているためではないだろうか。

頑なに「自然な美しさ」を強調しながら「人工美」を量産するから違和感を感じるのだろう。

私には「人工美」が美しいと思えないし、興味ありません。これは好みですけど。

東京なんか人工物だらけ、ネオン輝くビルディングをバンバン作っている。

全然美しいと思わないけれど。街並みが揃っていないし。

やっぱり海とか山とか、ド田舎の里山なんか目にすると「美しいなぁ」ってしみじみ感じますね。

またいつもの癖で、自分の仕事に紐づけちゃうんですよね。

 

お顔のお手入れも大切ですが、同時に我々はもっと知性のお手入れをした方が良いのではないかと思っています。

立命館アジア太平洋大学学長の出口治明氏の「哲学と宗教全史」や、

作家で外交官だった佐藤優氏の書籍を読むと、

彼らの溢れ出す泉のような知識に驚愕してしまいます。

知性の壁と進撃の巨人を連想してしまいます。

 

久々に養老先生にハマった数日間でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2021.11.17

省エネを考える

COP26(第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議)が閉幕しました。

待ったなしの気候危機に直面しているにも関わらず、産業革命前からの気温上昇を1.5度以内に抑えるという目標達成は厳しくなりそうです。

石炭火力発電の「段階的廃止」ではなく「段階的削減」になってしまいました

私たちはもっと真剣に節電を考え取り組まなければなりません。

 

ちょっと調べたところ、産業において、業種別に消費されるエネルギー量を経産省が発表していました。

小売りや情報サービス業に比べると、宿泊業や飲食業の消費エネルギーが圧倒的に多いようです。

昨年から続くコロナ禍において、観光や飲食業の需要が激減し、大変お気の毒ですが休業していたお店も多かったことでしょう。これはエネルギーを抑えるための必然だったのかもしれません。

人間が動くとエネルギー消費は増えますので、環境問題的にはよろしくありません。

環境破壊の犯人は「ヒト」ですから。

無駄なことっていっぱいありますよね。

ホテルや旅館に泊まりに行くと、こんなことを思いませんか?

「こんなにタオルをたくさん使っては、洗濯するのにエネルギーの無駄になる。私はバスタオルすら要らない。フェイスタオルで体が拭けてしまうからそれで充分。シーツやガウンなんかも毎回洗濯か、もったいない。」

「使い捨ての歯ブラシなどアメニティももったいない。シャンプー・リンス・ボディソープなんか要らないし

「ペットボトルの水が用意されるが、これらプラスチック製品も無駄だなぁ

「冷暖房効きすぎ。寒すぎ、勘弁して

「食事多すぎ。こんなに食べられないでしょ・・・」

また、旅行には交通がつきものですが、飛行機はエネルギー大量消費するので申し訳なく思うし、車での移動も排気ガスをばら撒くからよろしくありませんね。

旅行すること自体が環境破壊への道を進んでいると考えると、罪悪感すら感じてしまいます。

しかし、旅は心を豊かにしてくれます。ここが難しいところ。

これからは「心贅沢な省エネ旅行」なんかが注目されるかもしれませんね

 

そんなことを考えながら、私自身の仕事も大いに電力に頼っていることは否めません。

治療に欠かせないレーザー、診療ベッド、照明、パソコン、滅菌機器、電話、薬剤を保管する冷蔵庫など全て電力頼みです。電気の供給が断たれたら完全アウト

私たちの暮らしが、どれだけ電力に頼っていることでしょうか。

電気がなければもやは暮らしていけないレベルです。

タイムマシンがあれば、電気のなかった江戸時代の暮らしを覗いて見たいものでございます。

 

物事は表裏一体。

上手にバランスを取り、人生楽しみながら、環境もしっかり守るということは出来ないものでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

2021.08.07

精神のアヘン

オンラインゲームは「精神のアヘン」「電子薬物」である、と中国国営メディアが批判したとのこと。

現代は赤ちゃんの時からスマホやタブレットに触れる時代。

子供がゲーム中毒になることは十分に考えられます。

12歳未満の課金使用全面使用禁止や時間制限など設ける方向で動いているようです。

おお、中国よ、よくぞやってくれました

民主主義国家では、このような規制はできないでしょう。

私は昔からゲーム反対派で、我が子にもゲーム機を買い与えませんでした。

子供にはいつも「買って」とブーイングの嵐を受けましたが、それでも負けません

ゲームを買い与えて良い事は何もないと考えていたからです。

ゲームは情報が入ってくる一方通行で、思考力が身に付きません。

子供には他者との関わりや体験を通して、人が生きていく上で大切なことを身につけさせようと考えて子育てをしました。

 

現在高校生の息子は、小学生の頃、お年玉などでこっそりソフトを買っていたり、友達のゲームを借りていました。

時々ゲームセンターにも行っていたようです。

中学生2~3年の頃、友達とオンラインゲームをやりたいというので、とうとう根負けして大きなPCとモニターを買い与えてしまったところ、1~2年間は狂ったように自室でゲームに没頭。「しまった・・・」と後悔するとともに、夜11時くらいになるとゲームを止めさせるために日々大ゲンカを繰り広げ、いわゆる「反抗期」絶好調の中学時代。母親としての責任を感じ、精神的に苦しい時期を過ごしました。「このままで大丈夫だろうか?」と。「PCを買い与えた私が悪かったのではないか?」と揺らぎました。

ところが高校生になると、ある時期から試験の前には自発的にPCとモニターをクローゼットに片付けるようになりました。

試験が終わるとまだ出してきて、オンライン絶叫

そんなことを繰り返しているうちに、高校2年生くらいからでしょうか、一切ゲームを止めてしまいました。

運動が好きな子なので、友達と外でバスケをやってストレス発散していたようです。

とりあえずゲーム中毒にならずに良かったと胸を撫で下ろします。

去年ベストセラーになった『スマホ脳』をそっと部屋に置きましたが、スマホの有害性も分かっているようで、受験勉強を始めたらスマホすら閉まっています。

子供は親が心配するよりも、ずっとしっかりしています。

今となっては、ゲーム中毒になりかけたあの1~2年間も悪くなかったと思えます。

ある時期、完全燃焼するまで好きなことに熱狂することも大切なのではなかろうか?とも思うのです。

親がうるさくアレコレ規制して不完全燃焼の青春時代を過ごすと、大人になってからその反動で欲求不満を爆発させることもあるんじゃないかしらと。

そう考えると、国が一斉にゲーム規制に乗り出すことによる弊害も何かしら考えられます。

 

話を戻しますが、大人が儲けるために子供にゲームを売ってはいけません。

先日テレビで、ドイツの哲学者マルクス・ガブリエルが「ethical capitalism」の話をしていましたが、経済活動を行う上で我々は倫理的に正しいことを追求していかないと、人間力が低下し、国力が低下し、世界全体が貧しい方向へ向かってしまうことは火を見るよりも明らかでしょう。

小学生くらいの子供が集まって皆でゲームをする姿に違和感を感じませんか?

未就学児がスマホやタブレットをいじっているのも変じゃないですか?

子供と散歩しながらスマホに夢中になっている親御さん、しっかり子供と向き合ってください!

中国のように大胆な規制をしなくても、民間レベルで社会に良いインパクトを与える企業や人が増えることを切に願います。

 

 

2021.07.27

弱者に接する態度

オリンピックが開幕されました。

開会式をご覧になりましたか?

聖火台に火がともるまで見届けようと、テレビをつけていたらシンデレラの魔法が溶ける時間になってしまいました

いろいろな“いわくつきオリンピック開会式”でしたが、皆さんどのような感想を持たれましたか。

「地味だった」との報道がありましたが、私には「派手だった」と映りました。

ネオン輝く大都会東京の夜空に、花火がクルクル上がったり、色鮮やかなプロジェクションマッピング。

こういう演出は、もう心に響かなくなりました。

もっとも国際イベントなので、世界の隅々までこの映像が届いていると考えれば、ネオンとは無関係な地域に暮らす人々に対して科学技術を発信するまたとない機会だったのでしょう。

夜空に浮かぶ地球儀は、米半導体大手インテルが手掛けたドローンショー。

聖火台は、環境負荷が小さい水素で灯したとか。

地球環境への配慮や再生可能エネルギーということを盾にして、結局新しいテクノロジーへ投資して、様々な“モノ”を作り続けています。

消費を煽っているように思えてなりません。

 

コロナ禍で、我々の生活は一変しました。

制限のある生活に辟易して、「元の暮らしに戻りたい」という意見を耳にしますが、私は元の暮らしに戻ってはダメだと思っています。

元の暮らしに戻り、再び欲望の資本主義に飲み込まれたら、地球は破壊の一途を辿ることは目に見えています。

国連によると、2020年は7億2千万~8億1100万人が飢餓に苦しみ、前年比で約1億6000万人増えたそうです。

日本は捨てるほど食料ロスが問題となっているのに、その裏で沢山の人の健康が犠牲になっていることを忘れてはなりません。

 

武漢在住の作家、方方(ファンファン)さんが、

封鎖された2か月間、毎日日記を書いてインターネットで公開して話題になっていたそうです。

その中で、私の心に突き刺さる言葉がありました。

『文明国家の基準は弱者に接する態度である』

昨年、ちょっとしんどい出来事があった時、周囲の人々の思いがけない励ましや言葉に救われたことを思い出しました。

名誉、地位、お金、モノ・・・

そんなものとは比べ物にならないくらい、感謝と救われた気持ちになりました。

人の優しさがこんなに心を打つもので、尊いものであるということが身に沁みました。

元気な時は強気ですから、つい忘れがちになってしまう弱者への優しさ。

物質的に満たされた我々が、次に目指すべき真の豊かさとは、他者への思いやりという心の豊かさを当たり前のように持てる社会だと思います。

私自身、まだまだ優しさが足りません・・・

頑張ります・・・

2021.06.15

二分法の誤謬

「実際にはより多くの選択肢が存在するにもかかわらず、限られた選択肢しかないと思い込んでしまうことにより生じてしまう誤謬」これを二分法の誤謬といいます。

例えば、私の専門である美容医療の世界でよく感じることを上げてみましょう。

選択肢1:自然な老化を受け入れることが幸福だ。

選択肢2:美容医療の力を借りて老化に抗うと不幸になる。

こんな風に考えている人、まあまあいると思います。

本当にそうでしょうか。

選択肢3:自然な老化を受け入れることはみじめで不幸だ。

選択肢4:美容医療の力を借りて老化に抗うと、若返って美しくなる。

このような選択肢も考えられますよね。

 

実際に選択肢1~4を考える人はどのような人でしょうか。

選択肢1:もともと美しい人で、生き方にも自信がある人。美容医療を受けなくても輝くオーラあり。

選択肢2:美容医療は不自然さの代名詞。手を加え過ぎた違和感のある顔に抵抗あり。

選択肢3:加齢とともに深刻化するシミ・シワ・たるみ。残酷だが、加齢変化とは美しさを失うことでもある。毎日鏡に映る自分を見るのが苦痛。

選択肢4:自分の加齢変化を受け入れつつも、少しでもキレイに出来る方法があるならば試してみようと美容医療に肯定的。新しいことへのチャレンジ精神があり、キレイに変わる過程を楽しみたい。

 

日々診療をしていると、「注入治療はちょっと・・・」とためらう人がいます。

これは選択肢2:美容医療の力を借りて老化に抗うと不幸になる、ですね。

でも、本当にそうでしょうか?

選択肢4:美容医療の力を借りて老化に抗うと、若返って美しくなる。と考えられませんでしょうか?

これぞまさに二分法の誤謬ではないでしょうか。

 

このように、私たちの生活には、認知バイアスがかかっていることがあります。

情報過多な時代、フェイクニュースに騙されないよう、論理的に考える習慣をつけたいものです。

 

 

2021.05.25

年齢を感じた瞬間

3年毎に車の保険が更新されます。

更新のお知らせが届いたので、書類に目を通してみると、ナント保険料が値上がりしているではありませんか

「事故もなくゴールドなのに、何で値上がり??」

何かの間違いでは・・・問い合わせしてみることに。

「お客様の年齢によって保険料が変わります。」という回答。

え、、、

今年50歳になるから値上げってことかい

30~40代が最も安くて、その次に20代、そして50代の順に事故のリスクが高くなるらしく、保険料も値上がりすると言われました。

18歳で運転免許を取ってから、ブランクなくほぼ毎日運転して、ゴールド免許をキープしているこの私が、50歳だからって保険料の値上げかい

こういうところで自分の年齢を意識させられるとは、何とも物悲しいことです

高齢者の運転免許返納なんて70代以上の話だと、他人事のように思っていたのですが、50代も高齢者枠に片足を突っ込んでいるということですよね。

反射神経とか動体視力、判断力などが低下しているのでしょうか。

全く自覚していないだけに、ハッとさせられました。

恨めしや~

 

2021.02.28

ゴミを減らそう

当院のコンセプト「ファンデーションに頼らない素肌づくり」

2006年開院以来、化粧品に頼らないスキンケアを訴え続けています。

化粧品を使うことで肌が傷んでいる人や、

敏感肌でどうしても使えない人がいます。

そういう人たちのために、化粧品を使わないスキンケアがあるということを広めたかったから。

しかし最近は、待ったなしの環境問題へ一石を投じるべく、一人でも多くの人が化粧品使用を減らす行動に出て欲しいという願いが強くなりました。

 

今朝の新聞記事より「マスク投棄、世界で急増」を紹介します。

使い捨てマスクの不織布はプラスチックの一種で、自然分解されずに残ります。

2019年に約850億円だったマスク市場は、2020年には約17兆6千億円!200倍以上です。

世界で製造されるマスクの約3%、15億6000万枚が海に流れ出ているとか。

世界中でどれだけのプラスチックごみが海へ漏れ出ているのでしょうか。

書籍「海洋プラスチック汚染(岩波書店)」によると2010年のデータでは、約875万トン。東京スカイツリー243個分の重さに相当するようです!

道路にポイ捨てされたマスクが排水溝を詰まらせることで浸水被害が起こったり、

トイレにながされることで下水道や処理施設の装置が詰まる問題が起きているようです。

マスクのひもが絡みついて死んでいる野生動物も見つかっているとのこと。

 

ウイルス対策としての衛生用品使用の増加でゴミが増えることに、当院スタッフ一同心を痛め、何とかならないものかと日々考え続けています。

身の回りのことからゴミを減らしていくことに貢献したいと考えた時、

私はやはり専門の「美容」というジャンルで、化粧品に頼らないスキンケアの啓発活動に取り組むことが、人々の意識改革につながるのではないかと信じております。

 

2021.02.09

肌ルネと環境問題

2020年7月から、化粧品を止めるノウハウを紹介するウェブサイト『肌ルネ』がオープンして7か月経ちました。

会員数も着々と増えており、化粧品に頼らないスキンケアの広まりを嬉しく思います。

特に最近は、地球環境問題の臨界点がより身近に迫っており、行き過ぎた消費は慎むべきだと強く思うようになりました。

特に日本のような先進国の人間こそ、贅沢(無駄)な生活習慣を改め、多少の不便さを受け入れる寛容さが必要です。

消費者も賢くならないといけないし、また利益拡大のために作りまくって売りまくる企業の社会的責任を考え直してもらわないといけません。

廃棄処分するほど食べ物や衣類を作るなんて、狂っています。

南アフリカは深刻な水不足で、スラムに住む人たちは1日バケツ2杯の水で過ごすそうですが、一方ワイン生産のために多量の水が使用されています。

このワインを輸入して日本で1本飲むと、南アフリカのお水約650Lが使われる計算になるそうです。

650Lの水があれば、スラムの人たちが2週間過ごせるとのことです。

地元の人の生活よりも、経済優先(お金儲け)なんてどう考えてもおかしい。

遠い国の私たちが輸入して味わっている食品の裏には、貧困にあえぐ人たちの犠牲があるということを知る義務があります。

それならば、ワインではなく国産の日本酒を飲んだ方が良い事をしている気持ちになれます。←日本酒好きな私の場合

 

私たちの消費行動について、その裏の出来事まで考え、正しいことをしているか?を考えなければならない時代になったということです。

欲望を満たすために消費する時代は終わりです。

『肌ルネ』は、環境保全の観点からも、優れたスキンケアだと自信が持てるようになりました。

ぬるぬるした油脂や界面活性剤、マイクロプラスチックなどを顔に塗りまくり、それを洗い流せば水質汚染につながります。

水中の生物への影響も気になります。

化粧品の無駄な容器やパッケージもゴミが増えるばかり。

 

「これをつければキレイになれる」と、たくみに女性心理につけ込み、消費を煽るような美容関連資本主義は終わりにしたいです。

キレイになりたい、いろいろ試したいという若い女性が、化粧品だけでなく美容医療を受けすぎて肌を傷めているケースもあります。

やり過ぎは百害あって一利なし。

医療を提供する側も、肌の健康を真剣に考えて治療しなければなりません。

 

このような行き過ぎたスキンケア行為をぐぐっと引っ張り戻すのが「肌ルネ」の目的です。

肌に負担をかけない、環境に負担をかけないスキンケアを広めたいです。

 

 

 

 

2021.01.13

診療開始

9日から診療再開。

2度目の緊急事態宣言となり、「またキャンセルが増えるかなぁ・・・」と思っていたのですが、皆さんお約束通りお越し下さいます。

普段と変わった様子もなく、「明けましておめでとうございます!」と気持ちの良い挨拶から始まり、いつも通り診療が出来る喜びを噛み締めての新年スタートでした。

 

それにしても寒い日が続いていますね

皆様、お風邪など召されませぬよう、体を温めてお過ごしください。

私は新年にユニクロで、極暖の上をいく「ウルトラウォーム」という肌着を上下購入し、お家で着用しています。

ポカポカです。

暖房使用はなるべく控え、厚着するよう心掛けています。

リビングの床暖房はONにしていますが、寝室は床暖房もエアコンもなしで過ごしています。

寝る時は羽毛布団が1枚あれば十分です。

最近のお布団は軽くて暖かくて、よくできていますね。

 

しかし、あまりぬくぬくした生活は、長寿には適さない?と、年末に読んだ「ライフ・スパン(老いなき世界)」という本に書かれてありました。

元気に長生きするには、寒冷刺激が必要だとか。

その他にも、食べ過ぎないこと、運動することが役立つそうです。

この本はハーバードの科学者で老化の研究をしているシンクレアさんの著書です。

死ぬまで現役、老いなき体を手に入れるために、世界ではものすごい研究がなされていることが分かります。

ちょっと怖いくらいのSF小説のようでした。

近い将来、老化予防ワクチンが出来て、30歳くらいになったらそのワクチンを接種する。

遺伝子を組み換えて、若返るようにプログラミングされるので、40歳くらいになったら時計の針を戻すかのように白髪やシワが減って若返らせる・・・

もはやホモサピエンスではなくなるかもしれません。

 

我々は健康長寿を手に入れてどこに向かっているのでしょうか。

あまりにも不自然な遺伝子操作におののきながらも、すでに私たち人類のやっていることは不自然そのものであることにも気づかされます。

時代によって自然・不自然の定義があまりにも違いすぎますよね。

ものすごいエネルギー消費をして、鉄骨マンションでぬくぬく生きていることも、よく考えれば超不自然。

24時間のコンビニも不自然。

私のやっている美容医療だって自然の老化に逆らっています。

どこまでテクノロジーと共存するか。

我々はその意味を深く考えながら行動しなければならないのだと思います。

より良い未来のために。

地球を守るために。

 

 

 

 

2020.12.17

減らす時代

車中でラジオを聴いていたら、コロナ禍でアルコール中毒の人が増えたという話を、アル中専門の医師が話していました。

失業したことで暇になり、心も不安定になり、ついついアルコールに手が伸びてしまうようです。

大酒飲みは焼酎でも日本酒でも1升くらい平気で飲みますが、それをゼロにするのは無理なので、まずは9合に減らすだけでも良いとのこと。

『自分はできる!』という成功体験を積み重ねて行くことが大切だと。

 

私たちが提唱している『肌ルネ』も然り。

たくさんの種類のお化粧品を日常使いしている人が、一気に肌断食をするのは至難の業。

減らすって大変なことなのです。

減量も然り。中年になると、基礎代謝が落ちるので、ますます痩せにくくなります。

部屋の片づけも然り。物を捨てることが苦手な人も多いはず。

消費エネルギーも然り。電気のある快適な暮らしに慣れてしまうと、それを手放すには勇気が要ります。

国家予算や家計も然り。一度贅沢になれると、生活レベルを下げると苦痛が伴うと言います。

情報も然り。国家総スマホ中毒のような社会では、過剰な情報の洗脳に侵されているという自覚がなければ危険です。

 

大勢の人にとってより良い社会を築くためには、『減らすこと』を意識しなければならないと思います。

コロナ禍の自粛も、過剰な消費を抑え込み、地球そして環境を守るための自然の摂理なのでしょう。

人間が動けば感染症は蔓延して、エネルギーが消費され、地球が汚れますから。

際限なく消費を煽る資本主義から脱却し、次なる社会の拠り所を考える時期なのだと思います。

 

まずは肌ルネから始めてみませんか?

健康な肌になるために、何種類もの化粧品は不要です。

そして、ゴミを減らすことに貢献できます。

何よりも心がすっきりします。

 

 

HOME > 院長ブログ > 社会問題