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着色剤について①
肌と化粧品
着色剤とは
着色剤は色材とも呼ばれ、食品や医薬品、化粧品などに色を付けるためのものです。
皮膚や毛髪に様々な色彩を与えることで、メイクアップには欠かせない要素になっていることはもちろんですが、製品自体の外観上の商品価値を高めることができるものとして使用されています。
化粧品に用いられる着色剤は大きく、有機合成色素、天然色素、無機顔料、高分子粉体に分けられます。
有機合成色素
有機合成色素とは、化学的に合成した着色料で合成着色料ともよばれます。
石炭タール系原料から製造される合成着色剤で、タール色素とも表記されることもあります。
この有機合成色素は色調が豊富で鮮やかな色が特徴です。ただ、無機顔料と比べると退色するという傾向もあります。
この有機合成色素は、水や油に溶ける①染料と、油にも溶けない②有機顔料、染料を電離させ、金属イオンと電気的に結合させた水にも油にも溶けない③レーキに分けられます。
また有機合成色素は「法定色素」と言って、薬事法で使用が規制されており、厚生労働省が紫外線吸剤などとともに、ポジティブリストを設けています。
【法定色素】
厚生労働省が1996年に定めた医薬品、医薬部外品および化粧品に使用することができる有機合成色素です
法定色素は法定色素と類似した構造の物質が、安全性上の懸念がもたれていたことから、安全性が確認された有機合成色素だけが、医薬品や化粧品などに配合可能な法定色素として昭和41年に定められました。(薬事法第56条第7号本文)
法定色素は全83種類で以下の3グループに分類されます。
グループⅠ:すべての医薬品、医薬部外品、化粧品に使用できるもの(11種類)
グループⅡ:外用医薬品、外用医薬部外品、化粧品に使用できるもの(47種類)
グループⅢ:粘膜に使用されることがない外用医薬品、外用医薬部外品、化粧品に使用できるもの(25種類)
例えば、アイシャドウは各グループすべての法定色素が使用できますが、アイライナーは眼粘膜に近い部位に使用されるため、粘膜に使用される化粧品に準じたグループⅠ及びグループⅡの法定色素のみに使用が認められています。