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着色剤について②―タール色素

着色剤について②―タール色素

肌と化粧品

メイクアップ化粧品

タール色素とは

有機合成色素はそのほとんどがタール色素とも呼ばれる合成着色料です。
タール色素という名前は、これらの色素が石炭を高温乾留するときに生成される油状物質であるコールタールから得られる化合物を原料としてつくられていたため、こう呼ばれています。
ただ現在ではコールタールを使用せず、石油精製時の副産物であるナフサを原料にしたものがほとんどです。

タール色素の表記

タール色素は化粧品にも食用にも使用されますが、下記のように『色+数字(号)』で表記されています。

  • 赤色202号 (赤202)
  • 橙色205号 (橙205)
  • 黄色4号  (黄4)
  • 青色1号  (青1)

女性は一生のうち30本もの口紅を食べている?!

日本で食用目的に使用されるタール色素は12種類と定められていますが、化粧品で使用される83種類のほとんどは食用ではありません。

たとえば口紅は法定色素の中のグル―プⅠ(すべての医薬品、医薬部外品、化粧品に使用できるもの11種類)と、グループⅡ(外用医薬品、外用医薬部外品、化粧品に使用できるもの47種類)を合わせた58種類に使用が許可されています。

口紅は、色鮮やかでカラフルなタール色素が使用されているものも多いですが「女性は一生のうち平均20~30本の口紅を食べている」と言われるほど、口の中に入れるつもりはなくても使用すれば自然と口にしています。

もちろん口紅には、タール色素のほかにも合成界面活性剤や合成ポリマー、酸化防止剤や合成保存料が複数含まれていることが多いため、唇が荒れやすい方は特に注意が必要です。

タール色素とアレルギー

肌はタンパク質でできていることは周知のとおりですが、アレルギー反応は、皮膚のタンパク質と、接触するものが化学反応を起こすことにより発生します。
タール色素の多くが染料と呼ばれるものです。
染料は皮膚表面のタンパク質と結合しやすく、化学反応を起こし、アレルギー反応を起こしやすいとされています。

肌ルネでは必要最小限のポイントメイクを推奨しています。
スキンケアやメイクでの摩擦により色素沈着を引き起こし、それを隠すためにまた色素で隠し、それを界面活性剤で落とし、乾燥するためまた何かを塗る…という悪循環にならないようにしましょう。
着色料については、食料品にも幅広く使用されているため、『肌と栄養』でも取り上げていこうと思います。