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洗い過ぎていませんか?

洗い過ぎていませんか?

診察室徒然日記

肌断食のことをお話しすると真っ先に出るのが、「乾燥しませんか?乾燥したときはどうするのですか?」という質問です。

冬は気温も湿度も低下しますので、皮膚表面がパリッとする乾燥感が誰にでも起こりがちです。5月~10月頃でもパリッとするようでしたら、それは皮膚の保湿機能が低下しているということです。健康な肌であれば自己保湿能力で潤いを保つことができます。

肌断食中の乾燥対策として推奨している方法はワセリンを少量塗布することですが、その前にまず洗いすぎていないかどうかを確認しましょう。

乾燥のほとんどが洗いすぎで起きているように思います。

肌ルネ初級編でもお伝えしていますが、まずは朝の石鹸洗顔をしている方(クレンジングで洗顔をしている方も)はすぐにお水での洗顔習慣に変えましょう。
お水の温度は自分の体温よりも低い温度が良いでしょう。
40℃以上のお湯で何度もお顔をすすぐとそれだけで乾燥を引き起こす方もいらっしゃいます。

次に、メイクを落とすためのクレンジングは、どんなタイプでもクリームなどとは比較にならないほど大量の界面活性剤を使用しています。このクレンジングの界面活性剤が最も肌のバリア機能である、細胞間脂質と天然保湿因子を溶かしてしまいます。

またクレンジングを使用するときには必ず、ファンデーションなどを浮き上がらせるために肌に摩擦を加えることになります。摩擦もまた、乾燥を助長させることになるので注意しましょう。

乾燥気味の方がクレンジングのあとに石鹸で洗顔をするというダブル洗顔をすれば当然肌は乾燥します。

もっと言うと、石鹸もまた界面活性剤のため、もし乾燥が気になる方でワセリンを塗っても粉が吹いてしまうようなときには石鹸も極力控えたいところです。

乾燥が激しくなると、皮膚の新陳代謝が乱れ、保湿能力の弱い未熟な細胞が増えてしまいます。古い角質と、その下の未熟な角質細胞が厚く層となっていくため、肌は粉を吹き、ごわごわの状態になっていきます。

さらにバリア機能が壊れてしまった肌にお化粧水やクリームを塗ると、本来バリア機能によって浸透しない部分までに化粧品が入り込んでいきます。これらが原因となり、肌が慢性的に炎症を起こすことが、シミやくすみの原因になることが考えられます。

ボディソープなども同様です。
ボディ用ブラシやボディ用タオルなども乾燥気味の方には刺激になっていることがありますので注意しましょう。

乾燥肌は人為的に作り出されていることがほとんどです。この冬の時期、なんだか乾燥しているなと思ったら、何かを塗る前にぜひ一度、化粧品を擦りすぎていないか、お湯の温度は適切かどうか、洗いすぎていないかどうかをチェックしてみてください。