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思春期のニキビ肌
肌と女性のライフステージ
思春期
2020/06/11
思春期ニキビの原因
男女とも、第二次成長期にあたる13歳から18歳ごろまでは、男性ホルモンの分泌が急激に増加します。
この男性ホルモンが、皮脂腺を刺激し急激に皮脂分泌量が増え、排出しきれずに残った皮脂が、古くなった角質などと混ざり毛穴をつまらせてしまいます。
また女性は特に、月経前に毛穴周りの皮膚を厚くする女性ホルモンのプロゲステロンが活発になり、健やかな肌を保つエストロゲンもうまく作用しません。
そうすると毛穴では、たまった皮脂を栄養にしてアクネ桿菌が増えていきます。この菌が皮脂を脂肪酸という物質に変えていきます。
脂肪酸の刺激により、毛穴の表面の角質が厚くなって毛穴を塞ぐため、ますます皮脂が毛穴に詰まってしまいます。
毛穴の出口がふさがっているのにも関わらず、どんどん皮脂がつくられると、皮脂と角質からできた塊ができます。これをコメドと言い、コメドが毛穴の中にとどまって毛穴が閉じたままのものは、外から黄白色に盛り上がって見えるので、白ニキビと言います。
そして、つまってしまった毛穴の中で、アクネ桿菌が皮脂を餌にして増殖し炎症を引き起こし、赤ニキビとなります。
この状態を放置してさらに悪化すると、菌の働きで毛穴の壁が破壊され、炎症が周囲にまで及びます。
このような思春期のニキビは、第二次性徴期が終わり、皮脂の分泌が正常になると自然にニキビも発生しなくなります。
思春期ニキビの対策
ニキビのできやすさは体質があり、それぞれ個人差がありますが、少しでも悪化させないよう、ニキビとうまく付き合っていくことが大切です。
そのため下記のようなことに気をつけて生活していくことが重要です。
1.洗顔方法
肌の汚れや活発に分泌される皮脂を取り除くために、洗顔は重要です。 しかし、1日に複数回の洗顔や、ゴシゴシ擦るような洗顔をしてしまうと、洗いすぎや擦りすぎによって肌のバリア機能が壊され、皮膚の機能そのものが低下してしまいます。 1日2回朝晩、純石けんを泡立てて、擦らないよう優しく撫でるように洗います。日中も汗をかき、べたつきが気になる場合は、水またはぬるま湯でニキビを潰さないように洗い流すようにしましょう。2.隠さない、触らない
ニキビができた顔を隠すためのマスクや、額にかかった前髪はニキビを刺激し、悪化させる原因となります。また、ニキビを不潔な手で潰してしまうと、その傷から菌が入って化膿することもあります。 そして、赤ニキビになってしまったものを無理に潰そうとすると炎症物質を周りの皮膚に押しやり、さらに赤く腫れることになります。 ニキビは気になるものですが、なるべく触らず、そっとしておきましょう。3.化粧品
近年、スキンケア化粧品やメイクアップ化粧品使用の低年齢化が進んでいることも、様々な肌トラブルの原因になっていると考えられます。皮脂分泌の盛んな思春期ニキビ肌には、乳液やクリーム、リキッドファンデーション、オイルクレンジングなど油性成分を含むものは控えるように。自分の皮脂で十分に保湿できるはずです。シンプルスキンケアと適切な洗顔を行い、お肌を清潔に保つことを心がけましょう。4.皮膚科の受診
ニキビの炎症や化膿がひどくなると、ニキビ跡が残ってしまうこともあります。 食事や睡眠、スキンケアなど生活習慣を改めても改善しない場合は、早めに皮膚科を受診し、適切な治療を受けることをお勧めします。 病院では、外用薬や内服治療を保険診療で受けることができます。ニキビはすぐに治るものではありません。1年以上かかります。ご自分に合った方法が見つかるまで、少し時間はかかるかもしれませんが、根気強くコントロールしていくつもりで様子を見ていきましょう。参考文献
- 【しっかり学べるスキンケア教本・日本スキンケア協会】
- 【愛媛県医師会ホームページ】 http://www1.ehime.med.or.jp/epa/booklet/acne.pdf