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界面活性剤―石けん②

界面活性剤―石けん②

肌と化粧品

香粧品関係

石けんと合成洗剤

石鹸と合成洗剤、この2つはどちらも界面活性剤です。
しかし、原料や製法、成分は全く異なります。

家庭用品品質表示法では、両者の違いが定義づけされています。
人によって作られた界面活性剤は「石けん」と「石けんでないもの」に分けられます。
このうち、「石けんでないもの」に分けられたものを合成界面活性剤としています。

汚れを落とすもの全般を「洗剤」といいますが、洗浄成分として合成界面活性剤を使っている洗剤を合成洗剤といいます。

原料の違いその①ー石けんの場合

石けんを作るために欠かせないものが、天然油脂、または天然油脂の脂肪酸です。
天然油脂とは、天然の脂肪酸とグリセリンが結合した、簡単に言えば「油」のことです。

脂肪酸は、それぞれもっている炭素の数によって、性質が異なりますが、炭素数が10以下(Ⅽの数)では洗浄力が弱く、20以上になると水に溶けにくいので、石けんに適したものは限られます。

実際に石けんに使われている脂肪酸とその性質を表した表です。
(日本石鹸洗剤工業HPより)

このように石けんには、動植物から取れる用途に合わせた様々な脂が使われています。

原料の違いその②―合成洗剤の場合

合成洗剤の場合も原料として「油」が必要ですが、主に石油を使用しています。

ただ、合成洗剤の中には、石油だけでなく、天然油脂を加えて作られるものもあります。天然油脂を原料にしていても、製造方法の違いから合成洗剤と区別されます。

石油を原料としている洗剤は、洗浄力が強く安価ですが、排水後微生物によって生分解されるのに時間がかかるという欠点をもっています。