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オイルは美容に良いの?
肌と栄養
身体をつくる基本栄養素 脂質
2020/11/11
美容・健康にはかつてのノンオイルから「かけるオイル」や「追いオイル」の流れに変わりましたが、断片的な情報だけでなく脂質の種類、体内での働き、摂りすぎた場合の害を知ることが第一歩です。
脂質の種類
脂質は脂肪酸に結合する物質によって3つに分類されます。
- 単純脂質…中性脂肪、ロウ
- 複合脂質…リン脂質、糖脂質、リポタンパク質
- 誘導脂質…遊離脂肪酸、コレステロール
植物の種子や肉に含まれ、自然界に最も多く存在するのが単純脂質です。
リン脂質、糖脂質、コレステロールは細胞膜の構成成分になります。
脂質の種類を決める脂肪酸とは
「脂肪酸」は「脂質」の主要な構成要素です。
脂肪酸が他の物質と結びつき脂質を形成します。
脂肪酸は大きく4つに分類されます。
飽和脂肪酸
- エネルギーとして使われやすく、体内で合成できる脂肪酸
- 一般に過剰摂取になりやすく、健康面でデメリットあり
- 物質として安定(炭素鎖2重結合を持たない構造)
- 肉、乳製品(牛乳、バター)、卵黄、チョコレート、ココナッツ、パーム油などに多く含まれる
- ステアリン酸、パルミチン酸、アラキジン酸など
一価不飽和脂肪酸
- オメガ9系脂肪酸とも呼ばれる
- 比較的エネルギーとして使われにくく、常温で液体の脂肪酸
- 物質として不安定(炭素鎖2重結合を一つ持つ構造)
- オリーブオイル、菜種油、アボカド、タラ肝油、イワシ油などに多く含まれる
- オレイン酸、ミリストレイン酸、エイコセン酸など
多価不飽和脂肪酸
- オメガ3系、オメガ6系脂肪酸に分類される
- 体内で合成できない必須脂肪酸を含む
- 物質として不安定(炭素鎖2重結合を二つ以上持つ構造)
- 魚油(青魚)、植物油(トウモロコシ油・大豆油・サラダ油等)、胡桃、えごまなどに多く含まれる
- リノール酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコペンタエン酸(EPA)など
トランス脂肪酸
- 植物油を高温にする過程などで生成される脂肪酸
- 健康に対するマイナス面が報告されている
- マーガリン、ショートニング、加工油脂などに含まれる可能性がある
脂質には体の中でつくることができない必須脂肪酸が含まれており、不足すると、発育の障害や、皮膚炎の原因になります。
脂肪の減らしすぎは、美容や健康を損なう可能性があるため、注意が必要です。
美しい肌や髪のためにも、良質の脂質を適量摂るようにしましょう。
参考文献