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タンパク質は、内臓から骨、髪の毛や爪、肌に至るまで、身体の材料となる重要な栄養素です。また身体を機能させる酵素やホルモン、細菌やウイルスと戦う抗体などの材料にもなります。食べ物で摂取したタンパク質は、消化の過程でアミノ酸に分解され、再度細胞内でタンパク質に合成されます。
人間の身体のたんぱく質は、20種類のアミノ酸が結合して出来ています。

人間の設計図に例えられるDNAに記録されているのは、身体に必要なタンパク質をつくるためのアミノ酸の配列方法です。20種類あるアミノ酸うち、どのアミノ酸をどのように並べて、どんなタンパク質をつくるのかという情報が記録されています。

DNAのうち、このアミノ酸の配列情報が記録された部分を遺伝子といいます。人間の場合、全体で５万～10万ほどの遺伝子があり、１つの遺伝子が持つのは１つのタンパク質をつくる情報です。遺伝子の数＝身体がつくれるタンパク質の数です。タンパク質は身体の根幹をつくる重要な栄養素です。

筋肉、骨、内臓、神経、血液、皮膚、髪の毛などの生体部分はもちろん、遺伝子やDNAもアミノ酸が結合したものです。また、身体の働きを支える酵素や抗体、ホルモンといった機能性成分の材料でもあり、体液の浸透圧の調節や栄養素の運搬などにも欠くことができません。このようにアミノ酸は命の根源ともいえるとても大事な物質です。疲労回復やスタミナ増強、老化防止や美肌効果、免疫力の向上など、多岐にわたる働きが期待できます。

20種類のアミノ酸は、2つのグループに分けられます。

1. 「必須アミノ酸」体内で合成することができないアミノ酸、9種類。
2. 「非必須アミノ酸」体内で合成してつくり出せるアミノ酸、11種類。

摂取した９種類の必須アミノ酸のうち、もっとも少ないものに合わせてたんぱく質は合成されます。アミノ酸を効率よく働かせるには、食材からバランスよく必須アミノ酸を摂取することが大切です。
必須アミノ酸の含有量を見るために「アミノ酸スコア」があります。
１つの食品の中に含まれる必須アミノ酸のなかで「もっとも少ない必須アミノ酸」の基準値に対する割合がその食品のアミノ酸スコアです。

アミノ酸スコア100の食品

• 赤身の牛肉
• 赤身の豚肉
• 鳥の胸肉
• 卵
• 牛乳
• さけ
• いわし
• ヨーグルト

アミノ酸スコア100の食材は「良質なタンパク質」と言われる食材ですが、こればかり食べればよいという訳ではありません。
タンパク質代謝にはビタミンB6、ナイアシン、ビオチンの働きが不可欠だからです。

また、個人差がありますが身体の約60％が水分、約15～20％がタンパク質、約15％が脂質、残りはミネラルと糖質です。美肌に良いとしてビタミンCやコラーゲン、リコピンといった特定の成分が話題になりますが、内臓、骨、髪の毛、爪、肌など身体の材料となるタンパク質を十分摂取していることが前提です。