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飲むUVケアについて

飲むUVケアについて

肌と化粧品

香粧品関係

近年様々な日焼け止め効果のあるサプリメントが販売されていますが、どういった成分がどのように紫外線を防止できるのでしょうか。

飲む日焼け止めとは

飲むだけで日焼けを防止する効果が期待できるという栄養補助食品です。
サプリメント先進国のアメリカでは20年以上前から発売され話題になっていました。日本でも今では国産の商品もあるほど一般的になっています。
紫外線によって発生する活性酸素の働きを抑える抗酸化作用や、抗炎症作用などが期待できるものです。

飲む日焼け止めの有効成分と特徴

主な飲む日焼け止めの有効成分は①ニュートロックスサンと②ファーンブロックの2種類に分けられます。

1. ニュートロックスサン
シトラス果汁とローズマリーから抽出したエキスを特定の割合で配合した天然のポリフェノールです。成分表記には「シトラス果汁・ローズマリー葉エキス末」と表記されています。
UV-BによるMED(24時間後に皮膚に紅斑を生じさせるのに必要な最小紫外線量)が、ニュートロックスサンを一日250㎎摂取すると、57日後に34%、85日後に56%増加を示したという報告があります。
持続性がありますが、ファーンブロックに比べ即効性に欠けるため、ある程度一定期間飲み続けることでより効果を発揮しやすいようです。

2. ファーンブロック
Polypodium leucotomosというシダ植物から抽出された成分です。
成分名は、Polypodium leucotomosの日本名がダイオウウラボシのため、「ダイオウウラボシ抽出エキス」と表記されるほか、頭文字をとって「PLエキス」とも呼ばれます。
ファーンブロック1000㎎を毎日飲んだ場合、MEDが、15日後に14.57%、29日後に20.37%増加したという報告があります。
服用してから30分程度で効果が表れることからニュートロックスサンに比べて即効性がありますが、持続性に欠けるため3.4時間おきに飲みなおすことでより効果を期待できるようです。

飲むUVケアの目的

肌ルネでは、肌が敏感で日焼け止めを使用できない方や、日焼け止めを塗りたくない方、塗る日焼け止めや物理的な紫外線防止と併せて日焼け止め効果を高めたい方には、飲むUVケアも良いのではないかと考えます。
ただし、飲む日焼け止めについては現在明確な有効性は科学的に証明されていません。
サプリメントを飲むことで、日焼け止めクリームのように皮膚をバリアして紫外線防止効果を得られるものとは別物として考えたほうが良いようです。
米国皮膚科学会でも、サプリメントをサンスクリーン剤や日焼け対策衣類の代替品として使用するべきでないとして警告をしています。AAD Alerts Consumers on Oral Supplements For Sun Protection | The Dermatologist (the-dermatologist.com)
あくまでも補助的なものとして考えるのが良いでしょう。
また、飲む日焼け止めに限らず、抗炎症効果のあるビタミンCをはじめとするビタミン剤を複合的に摂取することも有効です。日焼けしてしまった後には意識的に摂るようにしましょう。