SUPPIN MAGAZINE(すっぴんマガジン)素肌をすこやかに、化粧品をやめるためのWEBマガジン!

2種類の保湿機能

2種類の保湿機能

肌と化粧品

香粧品関係

肌のバリア機能が乱れている状態で急に肌断食をすると、肌荒れを引き起こすことがあります。
その場合は化粧品を全てやめるよりも前に、保湿剤を何か1種類使用しながら、バリア機能の回復を待つことが先決です。

肌断食でいう保湿剤といえばワセリン!ですが、ワセリンが合わない方もいらっしゃいます。そのような方はもしかしたら肌の「モイスチャー機能」が不足しているかもしれません。

保湿には2種類あり、一つは「エモリエント機能」、もう一つは「モイスチャー機能」です。
それぞれどのようなものなのでしょうか。

エモリエント機能とは

皮膚表面を皮脂の代わりに保護して角質層の水分蒸散を防ぐものが「エモリエント機能」です。
ワセリンは、優れたエモリエント機能を持つ代表的な保湿剤です。
ワセリンが皮膚に蓋をしてくれるため、角質内部の水分蒸発を防ぎ、またワセリンの適度な重さによって過剰に角質が剥がれないため、ターンオーバーが早すぎて皮膚機能が未熟なまま角化してしまう方にとっては、ふっくらとしたキメを育てるためにもエモリエント効果が必要です。

モイスチャー機能とは

もう一つは皮膚内部の水分を補充する「モイスチャー機能」です。
この機能が不足してしまうと、皮膚表面に皮脂が十分に出ているのにもかかわらず、皮膚内部が乾燥しているインナードライの状態となります。

たくさんの化粧品や洗浄剤で傷んだ肌は、キメがなくなり、皮膚が薄くなります。自己保湿因子であるセラミドが失われているからです。
肌断食をする前までは、化粧水やクリームなどモイスチャー効果のある保湿剤を朝晩皮膚に擦り込み、化粧品による一時的な水分保持機能でなんとか保護していた肌ですが、急に肌断食を始めると角質層は水分保持ができず、砂漠のように乾燥します。
そのため肌は頑張って皮脂を出そうとしますが、ターンオーバーも乱れているため場所によっては角質や皮脂詰まりができてしまいます。
そのようなお肌の方は、ワセリンだけをつけても改善されないばかりか、さらに炎症が悪化する方もいらっしゃいます。

ワセリンを使用できない方は

ワセリン(サンホワイト、プロペト、白色ワセリン)などを塗るとどうしても熱がこもり赤みがでてしまう、痒みが出てしまう方は、ワセリンよりも軽めで油分が少なめの保湿剤を1種類使用してみてください。その時に痒みやヒリヒリ感があるものは避けましょう。

肌断食の究極はワセリンも使用しない健康な肌かもしれませんが、まずはワセリンのみに。それが難しい場合は焦らずに軽めの保湿剤を使用し、肌の回復を待ってからワセリンに切り替えてみてください。