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界面活性剤の種類
肌と化粧品
界面活性剤の種類
界面活性剤は大きく分けて4つのタイプが存在します。
それぞれ水に溶けた時に、電離してイオン(電荷をもつ原子または原子団)となるイオン性界面活性剤が3種類と、イオンにならない非イオン(ノニオン)界面活性剤の1種類です。
イオン性界面活性剤は、水に溶けた時のイオンの種類により、アニオン(または陰イオン)界面活性剤、カチオン(または陽イオン)界面活性剤および両性(陰イオンと陽イオンの両方を併せ持つ)界面活性剤に分類されます。
イオン性界面活性剤
① アニオン界面活性剤(陰イオン系)
水に溶けたときに、疎水基のついている部分がマイナス(負)イオンに電解する界面活性剤で、石鹸をはじめ古くから多くの種類が開発されており、現在でも合成洗剤やシャンプーなど、全界面活性剤の約1/3を占めます。
代表的なもの:
・カルボン酸型
・スルホン酸型
・硫酸エステル型
・リン酸エステル型
特徴:
乳化、分散に優れている
泡立ちが良い
温度の影響を受けにくい
用途:
石鹸
衣料用洗剤
シャンプー
ボディーソープ
② カチオン界面活性剤(陽イオン系)
水に溶けたとき、疎水基のついている部分がプラス(正)イオンに電解する界面活性剤で石鹸とイオン的に逆の構造をもっているため「逆性石けん」と呼ばれることもあります。
代表的なもの:
・第4級アンモニウム塩型
・アルキルアミン塩型
特徴:
繊維などへ吸着する
帯電防止効果がある
殺菌性がある
用途:
ヘアリンス
衣料用柔軟剤
殺菌剤
③ 両性界面活性剤
水に溶けた時にアルカリ性領域ではアニオン界面活性剤の性質を、酸性領域ではカチオン界面活性剤の性質を示す界面活性剤です。
代表的なもの:
・アルキルビタイン型
・脂肪酸アミドアルキルビタイン型
・アルキルアミダゾール型
・アミノ塩酸
・アミンオキシド型
特徴:
皮膚に対してマイルド
水への溶解性に優れる
他の活性剤と相乗効果あり
用途:
シャンプー
ボディーソープ
台所洗剤
非イオン(ノ二オン)界面活性剤
水に溶けたとき、イオン化しない親水基をもっている界面活性剤で、水の硬度や電解質の影響を受けにくく、他の全ての界面活性剤と併用できます。
代表的なもの
・エステル型
・エーテル型
・エステルエーテル型
・アルカノールアミド型
・アルキルグリコシド
・高級アルコール
特徴:
親水性と疎水性のバランスを容易に調整できる
乳化・可溶化力に優れる
泡立ちが少ない
温度の影響を受けやすい
用途:
衣料用洗剤
乳化・可溶化剤
分散剤
金属加工油
参考文献