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クレンジング、ファンデーションをやめたらこんなに変わる!
診察室徒然日記
社会人になったころから20年以上経つ初診時まで、当然のように化粧をしてきたというAさん。初診時と約1か月半後の再診時でのマイクロスコープ画像を比較してみました。
左側の写真はキメがはっきりしておらず、毛穴の周囲がやや赤みを帯びて炎症していることが分かります。右側の写真は網目状のキメが復活しており、炎症も軽減しています。
Aさんの今までのスキンケアは比較的シンプルですが、保湿剤は2種、ほぼ毎日のリキッドファンデーションにより毎晩のクレンジングは欠かせない生活でした。
Aさんのそれまでのスキンケアは以下です。
朝:①化粧水 ②乳液 ③UVクリーム(色付き)④リキッドファンデーション
夜:①クレンジング(オイル)②化粧水 ③乳液
もともと20代頃までニキビに悩まされていたベタ肌さんですので、平均的にみると皮脂分泌は多いタイプです。
お肌によって一概には言えませんが、多くの場合、ベタ肌の方に毎日の乳液は必要ありません。
Aさんには、保湿剤を化粧水のみにすること、リキッドファンデーションの使用をやめ、どうしても塗りたいときには石鹸で落とすことができるパウダーファンデーションを使用するようにアドバイスをしました。
Aさんの初診後のスキンケアは以下です。
朝:①化粧水 ②ぬるま湯で落とせる日焼け止め
夜:①化粧水
最初の数日は、化粧水だけだと乾燥する気がして乳液を使用した日もあったそうですが、少し経つと皮脂が出てきていることを感じ、化粧水だけでも全く問題なく過ごせたそうです。
また、リキッドファンデーションの代わりに、3週間ほど石鹸で落とせるパウダーファンデーションを使用していたそうですが、素肌の感覚に慣れたため、その後は何も塗っていらっしゃらず、そのため夜の石鹸洗顔も不要となったようです。
余分な皮脂やファンデーションなどの油分による炎症を抑えられたこと、クレンジングの界面活性剤と、毎日のお化粧による刺激が減らせたことがAさんのキメ改善の要因だと考えます。
このように、早い方では約1か月程度でお肌が変化しますが、一気に保湿剤をやめてしまったことで肌荒れを引き起こす場合もあります。
Aさんのようにお肌の状況を見極めながら、保湿剤は徐々にやめ、リキッドファンデーションとクレンジングは一気にやめてみる方は改善が早いと感じます。
皆さまも参考になさっていただけますと幸いです。