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規制緩和の春

規制緩和の春

診察室徒然日記

中医学では、春は天地の生気が生じて栄える季節です。
夜寝て朝早く起き、庭に出て歩き、髪をときほぐし、からだをゆったりとさせ、心持ちは生気を充満させる。ひたすらに成長に任せ、殺してはならない。成長に対し助けとなるべきで、奪ってはならない。心を励まし、からだを虐げてはならない。と言われています。

この言葉のように、新型コロナウイルスの規制も緩和され、皆が少しずつ解放感を味わっている春なのではないでしょうか。

人間が見えないウイルスに翻弄されたこの数年ですが、この目に見えないウイルスとはどのくらいの大きさであるかご存じですか。

ウイルスはおよそ0.1㎛(マイクロメートル)と言われています。これは人間に対して10⁻⁷(マイナス7乗)の大きさだそうです。このような小さなウイルスがこれほどまでに人間を混乱させ、行動にも思考にも影響を与えているのです。

また、人間に対する大きさで同じく10⁻⁷の数字が関係しているものがあります。

それは、地球です。
人間は地球に対しておよそ10⁻⁷の大きさだと言われています。

つまり、人間ひとりが地球に及ぼす影響は、ウイルスが人間に与える影響とほぼ同じようなイメージができるということです。

人間は今まで、いくら森林を破壊しようが、石炭を掘って燃やそうが、海にゴミを捨て続けようが、何も起きないと思っていましたが、それは違いました。
コロナウイルスが私たちの日常を変化させたのと同じように、人間も地球環境のバランスを崩し、変化させているのです。

つまり、私たちがウイルスというものを明確に意識して生きていけるということは、私たちがどれだけ地球ということを明確に意識していけるかということと同じようなことではないでしょうか。

新型コロナウイルスのパンデミックは、私たちが今後どのように地球と関係して生きていけるのか、想像し、考えるために起こったこととも言えるかもしれません。

からだも心も、規制も緩まる春です。ウイルスを過度に恐れる必要はありませんが、コロナウイルスが人間に与えた影響を考えると同時に、未来への希望のこころを励ましながら、人間が虐げてきたものはないか、振り返ることを忘れずに過ごす春にしたいと思います。

肌ルネ管理人