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脂(あぶら)と毛穴
肌と女性のライフステージ
皮脂膜のはたらき
皮脂膜は皮脂腺から分泌される皮脂と汗、皮膚表面の分解物が混ざり合ってできたもので、肌を守る天然の保護膜であり、バリア機能のひとつです。
皮脂膜は肌のツヤ、すべりをよくすると共に、皮膚内の水分の蒸散を抑え、弱酸性に保つことで雑菌の繁殖を抑える働きがあります。
皮脂膜は皮脂腺が多く存在する正中線(体の縦の中心線)に形成されます。
具体的には頭部から額、鼻周辺、あご、胸や背中の中央などです。
それ以外の部分では皮脂膜は形成されず、手のひらや足の裏には皮脂腺自体存在しません。
毛穴の悩み
毛穴の目立ちは20代~30代の肌悩みで上位になる悩みです。
毛穴は、皮脂分泌がさまざまな原因により分泌過剰になると目立ちやすくなります。
また皮脂が詰まり、かたまりを作って角栓化すると、そこに汚れが付着して酸化し、黒ずみます。
また、皮脂詰まりが進行するとニキビや吹き出物ができやすくなります。
過酸化脂質
皮膚表面の皮脂は主に紫外線があたることによって、その一部が過酸化脂質となり、皮膚に炎症を起こし、シミやニキビを悪化させるなどの肌トラブルの原因となります。
油が空気にふれて時間が経過すると黄色く酸化していくように、活性酸素により皮脂が過酸化脂質へと変化するのです。
肌ケア
皮脂が過剰に出ていて角質層が肥厚しごわついている肌は、急にそれまでの石鹸洗顔をやめると、肌トラブルをさらに悪化させてしまうことがあります。
そのような場合は段階的に石鹸洗顔の回数を少なくしていきましょう。
最初は2日に1回から始め、その後3日に1回、そして1週間に1回と回数を徐々に減らしていきます。それ以外は水洗顔を行います。
皮脂によるべたつきが気になる方の場合はさらに日中にも1回水洗顔をすると良いでしょう。
すすぎは、通常3回程度ですが、ごわつく肌は10回~15回を目安に、肌にたまった老化角質や余分な皮脂を手のひらで撫で落とすように行います。
また、乾燥し肌がパリパリした状態にもかかわらず、触るとべたつく肌の人はいわゆる乾燥性脂性肌と言われます。
肌のバリア機能の低下から水分不足の状態になり、それをカバーしようと皮脂分泌が過剰になり毛穴が目立っている状態です。
そのような方の場合、ワセリンで保湿をしたくなりますが、ワセリンで熱がこもり、逆にトラブルになることもあります。
ターンオーバーが正常になるまで、石鹸は使用せず、水洗顔をすすぎ3回程度の回数で行い、摩擦による刺激などを避けて過ごしてみて下さい。