今日は、具体的な湯シャン方法について紹介します。
【事前準備】
1.髪を短くする
2.ヘアブラシを用意する
天然猪毛で作られたメイソンピアソンがおススメ。その中でもハンディブリュストルが使いやすいと思います。
【湯シャン方法】
1.ブラッシング
髪の汚れは“ブラッシング”で落とします。朝・夜、生え際から頭頂部にかけて、前頭部・側頭部・後頭部をまんべんなくブラッシングします。100回程度を目標。最初の頃は、ブラシの毛に白い粉(頭皮の角質と皮脂が混ざったもの)がびっしり付着して驚きますが、だんだんと減ってきます。汚れたブラシはお湯につけてすすぎ洗いすると、白い粉はきれいに取れますので、汚れはシャンプー不要ということが納得できます。また、ブラシに絡んだ抜け毛の量をチェックすると日によって違うことが分かります。
2.湯船につかる
湯船に仰向けになって、頭髪と頭皮全体をお湯につける。頭皮を指の腹で軽くマッサージしながら汚れや皮脂を落としましょう。最初は3分くらいを目安に丁寧に洗います。慣れてきたら1分程度で終わるようになります。頭を湯船に浸した後、お湯の汚れ具合を確認します。油膜や泡が立ったり、濁ったりしていたら、それはあなたの使用してきたシャンプーやトリートメントの汚れです。以前、湯シャンを始めた患者さんが、「湯船に頭をつけたら、ブクブク泡が立ってお湯がドロドロになった」と仰っていました。何もつけていない素髪であれば、湯船は全く汚れません。シャンプーをしているほうが汚いなんて、驚きます。
3.シャワーですすぐ
湯船から出た後、さらにシャワーで数分髪を洗います。お湯の温度は高すぎない方が良いのですが、最初は心地良いぬるま湯で構いません。指の腹でゆっくりやさしく頭皮を揉み洗いしてください。抜けた髪は排水溝に流さず、一か所に集めて下さい。どの程度抜け毛があるか一目瞭然です。日によって抜け毛の量が異なることが分かります。私自身の経験上、年々抜け毛の量が減っていることを感じています。
4.タオルドライ
お風呂から出た後は、タオルで丁寧に髪を乾かします。濡れた髪をいきなりドライヤーで乾かすと時間がかかりますので、できるだけタオルに水分を吸収させます。その後は自然乾燥させます。冬は室内も乾燥しているので、比較的短時間で髪も乾きます。ドライヤーの熱は髪を痛めますので、最後の仕上げに少し使う程度にとどめましょう。髪の表面に油分が残っていると、なかなか乾きません。ドライヤーを使っても乾きにくくなります。湿った状態は常在菌バランスにも影響を及ぼすと考えられます。髪の毛が乾きにくい人は、油分が多すぎると判断します。私はほとんどドライヤーを使いません。自然乾燥させた後、少し湿った状態でカーラーを巻きます。カーラーは熱のない突起が髪に絡みつくものを使います。10分程度巻いておくだけでも、髪の根元がふわっと立ち上がりスタイリングが楽になります。
5.整髪料、オイルは基本的に使わない
湯シャンをすることによって、髪はむき出しの状態になります。ゴワゴワ、パサパサしている人は、髪そのものがダメージを受けているということ。まずはそれを受け入れてください。今までパーマやヘアカラーで傷んだ髪は、残念ながら修復されません。シャンプーやトリートメント剤は表面をコーティングして誤魔化すことができますが、それを止めるために湯シャンにチャレンジするのですよね?髪は新しく生まれてきます。これから伸びる新しい髪が美しく再生されるまで、ゆっくり待ちましょう。私は湯シャンを始めて5年経過した頃に、ようやく髪がきれいに生まれ変わったと感じました。髪の毛周期は2~6年と言われています。5年かけて古い毛が抜け落ちて、湯シャン後の新しい毛に総入れ替えしたと理解しています。そうは言っても、5年も待つのは大変なこと。ダメージのあるパサついた髪では外に出られないのも事実。気分が落ち込みますね。まずは丁寧にブラッシングすることで、髪の表面に皮脂を行き渡らせます。それでも落ち着かなければ、ごく少量の椿油や蜜蝋を毛先に少し塗るようにしてください。頭皮にはつけないことです。