院長ブログ

ニッポンの医療

いつかこんな日が来るだろうと想像していましたが、父が倒れました

脳梗塞でした。

かかりつけの病院に救急搬送され、緊急カテーテル手術を受け、命は助かりました。

担当医師は分かりやすく丁寧に説明して下さるし、

看護師の方々は皆優しく真心こめて対応して下さいました。

感謝しかありません

 

今回の件で、日本の医療へのアクセスがどれだけ優れているかということを実感しましたので、記憶が鮮明なうちに記しておきたいと思います。

命には“運”があるとも感じました。

父は日頃から、かかりつけ病院と家族の連絡先を書いたメモをパスケースに入れて持ち歩いていたので(長生きしたかったらしく、このあたりの用心深さは感心)、救急隊がすぐに連絡を取ってくれたのだと思います。

たまたま外出先のレストランで倒れたので、お店の人がすぐに救急車を呼んで到着。かかりつけ病院のすぐ近くだったこともあり、発症から1~2時間以内で緊急手術を受けることができました。

家で1人だったらもうお陀仏でしたし、コロナ禍で医療崩壊が起きていたら、受け入れ拒否で三途の川を渡っていたかもしれません。

病院が他の患者の治療中だったら、これまた受け入れ不可。他の病院へたらい回しとなり、時間経過とともに脳梗塞の後遺症はひどくなるばかりです。

いくつかの奇跡が重なったからとは言え、救急車対応、病院対応は一流国だと思いました。

国民皆保険制度がなければ受けられない高度医療だと思います。

どこかの国のように、お金がない人は切り捨てられてしまう国となってもいいのでしょうか?

私は今回の父の件で、日本という国に大いなる感謝の気持ちを抱いています。

 

このような医療が当然のように受けられるニッポン

優れた人材や制度のおかげで、私たちは安心して暮らすことができるのです。

あ、言っておきますが、私が医師だからと言って知り合いがいる病院ではありませんので、コネなど全くございません。父が自分自身で長年通うかかりつけ病院だというだけです。

お医者さんが切磋琢磨して医療技術を磨かなければ、高度な医療は受けられません。

そして医師、看護師や技師さんなど医療現場で働くスタッフが不足しないよう、また疲弊しないよう人材確保しないと成り立ちません。

夏のコロナ第8波の時は、医療スタッフが不足して病棟閉鎖をしていた時期もあったと聞きました。

どんなにお金を出しても、人がいなければ医療は成り立ちません。

これからは医療が必要となる高齢者が増える一方、働き手は減少の一途をたどります。

将来、質の良い医療を国民が受けられるのか心配です

これからの日本を担う若者が立派に育つよう、やはり子育てと教育支援に力を入れないと、痛い目に合うのは我々大人自身だということをしみじみ考えさせられます。

老後2000万円とかお金の心配ばかりしている場合ではございません

教育に、人材に投資しないと

医療が当たり前に受けられることの有難さを痛感させられました。

安心安全の日本でいられるために、若者の未来を応援したいと思います。