美容医療に携わって23年、振り返ればいろいろな人との出会いがありました。
その中で、「美容医療を卒業します」と挨拶され、来院を打ち止めにされた方が数名いらっしゃいました。
いずれも60代以上の人です。
私自身、若い頃は、自分の提供した美容医療にご満足いただけなかったのかしらと寂しい気持ちにもなりました。
今は年の功でしょうか、「卒業、おめでとうございます」と言えるような気がします。
仕事に定年退職があるように、
主婦が家事を放棄する日が来るように、
美容医療も卒業する日が来てもいいんじゃないでしょうか。
「(キレイでいることを)諦めたら(女は)終わり。」などとまことしやかに囁かれるのですが、どの程度美肌に磨きをかけるかは人それぞれ。
80歳近くになっても現役でお仕事をされている方もいます。
70代の専業主婦、車を運転してゴルフにテニスに、社交を楽しんでいる人もいます。
60代、定年退職後、東京を去って田舎暮らしを始める人もいます。
若い頃のようにガンガン生きられないし、突っ走る必要もなくなります。
美容医療ってどこか中毒性があって、終わりのない試合を繰り返すようなもの。
自分なりの足るを知って、「この辺でいいかな」と区切りを付けられることが素敵だな、と思うのです。
また、きちんと挨拶して下さるのも気持ちが良いものです。
老後は計画的に軽量化したいと考える今日この頃。
本当に大切と思える事に、時間と労力を使いたいものです。
(もちろん、美肌メンテナンスが趣味のような人もいますから、そういう人たちは一生通い続けて下さい)
50代までにきちんとお肌のお手入れをしておけば、いつか卒業する日が来ても、ある程度美容貯金が生きてくるはずです。
美容医療の卒業証書でも用意しようかしら?