最近、美肌レーザー後の発疹に関するお問い合わせが増えています。
当院にご来院下さる患者さんの8~9割は、美肌レーザーを受けています。
美肌レーザーとは顔全体に照射するレーザーのこと。
皮膚の表面を傷つけないので、ダウンタイムがほとんどないのが最大のメリット
日常生活に支障なく続けられる美肌治療です。
1度の治療で劇的な効果はないものの、継続することで確実に素肌力を向上させてくれます。
美肌レーザーの中でも“QスイッチNd-YAGレーザー”、別名「レーザーピーリング」はやや鋭い当たり方をするため、その刺激の強さが原因で、たまに赤いプツプツとした発疹が出ることがあります。
開院当初から使用していたQスイッチNd-YAGレーザー機器は、発疹の出現する頻度が2~3割くらいあった印象でしたが、2018年に新しい機器に変更してからは発疹出現頻度が激減しました。以前は保冷剤で冷やしながらレーザー照射していましたが、現在の機器ではそれが不要になりました。患者さんも楽になったと言います。
ところが、この1~2か月、なぜかレーザー後の発疹に関する問い合わせが4~5件続きました。
パワーを強く設定したり、長時間照射すると、発疹のリスクが高まります。
その他に考えられることは、花粉症のシーズンで肌がやや敏感になっていたのかもしれません。
発疹出現自体は悪いことではなく、レーザー照射に伴う合併症の1つであり、一過性であり、まず問題になりません。多くの場合は2~3日で消退しますが、中には1週間以上かかる場合もあります。
大切なことは、出た場合の対処方法です。
ここで対処方法の復習をしておきます。
≪レーザー後発疹が出た場合≫
①冷却 ※保冷剤を使用する
②痒みを伴う場合、リンデロン軟膏またはローション(ステロイド)を直ちに使用する。
③掻かない!
ポイントは、我慢せず薬を塗ることです。
塗ったら負けとか、ステロイドが怖いとかではなく、発疹を長引かせる方が問題です。
塗れば1~2日で発疹は落ち着きますが、我慢して引っ掻いたりすると、治るまで時間がかかってしまいます。
傷跡がシミになったら困りますからね。
皆さん、しばらく様子を見ているのか、2週間後くらいに問い合わせの連絡があるため、この度ブログで注意喚起しようと思いました。
今までレーザー後何もなかったのに、突然発疹が出ることもあります。
その場合は冷却して薬を塗る!引っ掻かない!!
それさえ守って下されば、特に怖いことではありませんし、シミになることもありません。
レーザーピーリング以外のレーザーで発疹が出ることは稀ですが、ゼロではありません。
レーザー治療はそういうものであり、対処方法があるということを、今一度ご理解くださいますようお願い申し上げます。