ゴールデンウィークも過ぎると、職業柄どうしても気になるのは「紫外線」
今頃からぐぐぐーーーと紫外線量は増えます。
真夏は気温も高く、日差しが強いせいか、紫外線対策に気を配りますが、初夏の涼しい日や曇りの日はどうしても油断しがちです。
よって、Qスイッチルビーレーザーな表皮を傷つけるダウンタイムを伴う治療は、極力控えるようにしています。
せっかく治療しても、紫外線の刺激によって再発しやすくなるからです。
お急ぎでなければ秋以降に治療しましょう。
さて、「シミ」といってもいろいろあります。
よく目にする代表的なシミは、
①老人性色素斑
②脂漏性角化症
③肝斑
④雀卵斑
でしょうか。
いずれのシミも、紫外線を浴びると濃くなりますので要注意です。
私は日々患者さんの皮膚を診察していますが、定期的に来院する方々が多いので、1人ひとりの皮膚を長期にわたって観察できることが、自分の強みだと自覚するようになりました。
長い人ですと、20年以上診続けています。
それぞれのライフイベント(結婚、妊娠、出産、更年期、老年期)やスキンケアをヒヤリングしながら肌を眺めていると、いろいろなことに気付きます。
ひとつ興味深い例をご紹介しましょう。
当院でも“超”がつくほどの美肌の持ち主の頬に、モヤモヤ…とシミが浮き上がってきたことに気付きました。もちろんご本人も自覚していました。
数か月経った頃、その美肌さんは、「どうやら寝不足になるとシミが姿を現すのです。意識的に睡眠時間を取ると、シミが引いてくるのです。自分が一番気になるところにこのようなサインが出るとは、カラダを労わりなさいということなのでしょうね。」と仰っていました。
私のクリニックでは、極力化粧品を使わないスキンケアを推奨していますので、日々の化粧品による肌ダメージはありません。皮膚のキメも整っています。定期的に美肌レーザーを受け、トランサミン内服など基礎的なスキンケアはしっかり行っているにもかかわらず、急にシミ(特に肝斑)が目立ってくるケースが時々あります。
今回ご紹介したケースは、寝不足⇒活性酸素⇒メラノサイト刺激⇒メラニン増加?? が考えられます。
その他に、急激にシミが濃くなったケースを、私の記憶から引き出してみました。
その主な原因は、思い当たる限り以下の通りです。
1.病気
2.多大なストレス
病気が多大なストレスを引き起こしているので、結局のところ「ストレス」がシミの悪化要因であると考えます。
原因が一過性の場合、ストレスが軽減されるとシミもちゃんと薄くなってくるのです。
ストレスが加わると、カラダを防御するために、副腎からコルチゾールというホルモンが分泌されますが、これもシミの原因と言われています。
ストレスといってもいろいろありますし、それをどのように受け止めるかについては個人差が大きいですから、ストレスというのは何とも漠然とした捉えどころのない煙のような存在ですね。
何でもかんでも、ストレスのせいにするのは十把一絡げのゴミ箱診断みたいで好きではありませんが、シミが急に濃くなるというのは、カラダから発せられた何かのサインであることは間違いないと思います。
私はストレスを感じると、胃が痛くなって食欲がなくなります。または背中が痛くなります。
人によっては、カラダのコリとして現れたり、肌荒れとして現れたり、円形脱毛症になったり、眠れなくなったり、それぞれ弱い部分があるような気がします。
たかがシミ、されどシミ。
皮膚に現れるサインを見逃さず、シミの少ない、健康的な素肌とカラダづくりをサポートしていきます!