気が付けば桜もクライマックスが過ぎ、新緑が眩しい季節の到来です。
新年度の始まりですが、クリニックはスタッフの入れ替わりもなく、家庭内では卒業生も入学生もおらず、穏やかな時間経過でした。
院内では、毎年恒例『新緑祭り』が始まっています。
今年は“雲の上”というテーマで、院内にたくさんの幸せ雲を飛ばしています。
春休みは子供たちとウィーン旅行を楽しみました。
『ハプスブルグ家を訪れる旅』というテーマで、半年前から計画していたのですが、実際に調べたのは直前のこと。
実際現地に足を運ぶと、感動が全然違います。
石畳の街並みやバロック様式の建築物、数々の美術品やクラッシック音楽など、圧倒的な美しさに言葉を失いました。
ハプスブルグ家の桁外れな権力と富があったからこそ、あれほど芸術の質の高さを極めたのでしょう。
現代ではあり得ないですよ。
そして現代においても圧倒的な存在感を醸し出しているマリアテレジア。
マリーアントワネットのお母さん?くらいの知識でしたが、シェーンブルン宮殿や王家の教会、お墓など訪れますと、彼女の偉大さに心が震えました。
23歳で女王に即位、16人の子供を産みながらも優れた政治能力を兼ね備えた強い女性。
そして夫フランツ1世シュテファンを愛し、仲の良い夫婦で、驚くことに2人で同じ棺に入って眠っているのでした!
またこの棺のゴージャスなこと!!ハプスブルグ家の中でもその存在感は際立っておりました。
為政者として、母として、妻として、こんなに優れた女性が存在したなんて・・・いまだ興奮冷めやらずです。
本当は宝塚『エリザベート』から入ってハプスブルグ家に興味を持ったのですが、家系図を紐解いていくといろいろ繋がる繋がる!
以前旅行をしたドイツやスペイン、フランスで見聞きした人物や絵画とどんどん繋がる!
マリアテレジア様の孫がナポレオンの義父っていうのも面白い。
バルセロナのピカソ美術館で観た、ベラスケスの名画「ラス・メニーナス」の王女マルガリータ。
こんな絵がたくさんあって、すごく気になっていたのですが、その王女マルガリータの原画をウィーンの美術館で発見したのです。
この女の子はスペインの王女で、ハプスブルグ家のレオポルト1世の妃となるべくして生まれたとか。
幼い頃の成長過程を王様に伝えるために、王女の絵を定期的に描いて王様に送っていたそうです。
実はこの絵、怖~い意味が隠されているのですよ。それはまたの機会に。
ウィーンで得た感動もさることながら、この気持ちを子供たちと共有できたことが最も嬉しいことでした。
私達にとって、喜びや感動を共感できる家族や仲間は貴いもの。
「人生意気に感ず」
「肝胆相照らす」
これらの言葉が好きです。
でも、そういう人間関係って希少価値ですよ。
しかも、自分の持つすべての側面が一致している人なんていませんから。
今回はウィーンの歴史を通して、家族で感動を味わえたことに心から幸せをかみしめました。
帰ってから10日も経つというのに、まだ余韻に包まれています。