2006年9月に白金ビューティフルエイジングクリニックを開院して間もなく18年が経ちます。
当院をご愛顧して下さる皆様には、謹んでお礼申し上げます。
18年も経つと1年1年の重みが薄らいでしまいますが、けじめとして心境を綴ることにしています。
当院も18年経ったということは、クリニックの寿命として折り返し地点を過ぎたようなので、さて、今後どうしたものか?と考えるようになりました。
私個人の能力と性格から、規模の拡大は望みません。
薄利多売的な診療は、医療の質と患者満足度が保てないだけでなく、私自身も満足できませんので、幸福度が低下してしまいます。
患者様一人ひとりと向き合い、丁寧な診療ができた1日は、とても気分が良くなりホッとします。
企業というものは、後継者にバトンタッチをしなければ30年くらいで全て滅びてしまうようです。
人間が1世代でやれる時間は、確かにその程度でしょう。
クリニックでも飲食店でも小売店でも、後継者がいないために閉店するお店はたくさんあります。
研修医の頃から注文していた和食屋さんの美味しいお弁当があるのですが、最近は人手不足で配達できないということで、お弁当サービスを中止してしまいました
お世話になったお花屋さんも閉店しました。
よく通っていたイタリアンレストランも閉店しました。
健診で通っていた婦人科クリニックもこの春閉院してしまいました。
自分の身近なところでも、いろいろなサービス業が継続できなくなっていることに直面しています。
少子化による労働人口不足により、今まで普通に受けられたサービスが消えていく、要するに不便になるということを少しずつ実感し始めております。
ここ数年、我が国日本でもいろいろなサービスの質が低下していると感じることが多くなりました。
先日アフリカ旅行に行きましたが、何でもかんでも要領悪くて時間が掛かるんです
入国審査はペチャクチャお喋りしながらやっているし、
レストランでビールを頼んでも、なかなか出てこず、食事が終わってしまうこともあり。
ホテルのセーフティーボックスが壊れていて使えないのに、結局滞在中に修理することも出来ず
ここはアフリカだから仕方ないよねと考えるようにしましたが、これが常態化してしまうと困ることばかりになってしまいますよ。旅行であり、非日常だから受け入れましたけれど。
「日本人はガラパゴスだ。細かいことを気にし過ぎる。もっとおおらかでいいじゃないか。」と考える人もいます。しかし、日本人は真面目に丁寧に約束を守って仕事をするのが長所なのだから、この点はしっかり守るべきだと改めて思い直しました。
ボツワナサファリのジープがほとんどトヨタかNISSAN自動車だったことを誇りに思います
私自身も自分の仕事には誠実に取り組み、信頼されるよう努めます。
しかし、私一人が出来ることなどたかが知れています。
院長不在でも白金ビューティフルエイジングクリニックを存続させたいと思うのは、自分の遺伝子を次世代に残したいというような欲求と同じことなのでしょうか。
最近の関心事は、後継者問題です。
診療とサービスの質を維持しながら、いや、さらに高めながら、当院の素肌ルネサンスをどのように続けるか?
これからは激動の戦国時代に突入する予感です。
大地震など自然災害はすぐそこに忍び寄り、世界の安全保障など有事では全く機能しないことも明らかになりました。膨張し過ぎた世界のマネーにより経済活動は持続不可能となり、グレートリセットされるなどと言われています。
何が起きてもおかしくない時代だからこそ、一日終わって家に帰った時、「ああ、今日も無事に終わった」と胸を撫でおろし、森羅万象に感謝するようになりました。日本に生まれ、教育を受け、お仕事をさせてもらえることにただただ感謝です。
ただでさえ残暑が厳しいというのに、暑苦しい文章で皆さまを熱中症にさせてしまいましたら御免あそばせ。
19年目もよろしくお願い申し上げます。