院長ブログ

クリニックのお仕事

清潔肌

だんだん群青色に染まる夕暮れ時の空。

この上なく心地よい時間に、犬とお散歩するようにしています。

少し前までは蝉がミンミン大合唱していたのに、気が付けば秋虫たちが静かに鳴いていることに気づきます。

都会育ちの私には、何という虫か区別がつかないのがちょっと残念

 

さて、秋と言えば、待ってました!シミ取りシーズンの始まり始まり

※シミにはいろいろ種類がありますが、ここでのシミは老人性色素斑(加齢によって出来るシミ)のことです。

「シミ取り」というと、一回で跡形もなくシミが消え去るような誤解を招きますので、私たちは「シミ払い」と言うことにします。

ジリジリ紫外線とジトジト汗から解放され、ようやくルビーレーザー解禁の季節到来です。

何だかボジョレヌーボーみたいですよね。

夏でもお構いなしにルビーレーザーを当てているクリニックもあるようですが、私は断固反対です

シミ払い治療直後に、ギリシャ、サイパン、沖縄など日差しの強いところに旅行をして、せっかく薄くなったシミがあっという間に再発してしまったという残念な症例をいくつか経験しているからです。

術前術後のスキンケアが大切です。UVケアとトランサミン・ビタミンC内服は必須。

シミ払いレーザーは、表皮に傷をつけてバリア機能を一時的に弱くさせてしまいますから、当然紫外線に対しても無防備となります。よほどのことがない限りは、秋~春の間に治療することをお勧めします。

 

シミは生き物ですから、時間経過と共に再発するのですが、1年で出てくるシミもあれば、10年後も薄くなったまま再発しないこともあります。

1回の治療で全く目立たないほどキレイに取れることもありますが、2~3回照射が必要なシミもあります。その場合、治療間隔は9か月以上空けるようにしています。なぜなら、レーザー照射によって壊れたメラニン色素はゆっくり時間をかけて排泄されるからです。

 

加齢とともにどんどん溜まるメラニン色素。

血行が悪くなり、新陳代謝の低下によりゴワゴワたまる角質、毛穴汚れ。

コラーゲンが減少し、ハリが失われ、たるみます

ルビーレーザーはシミ払いだけではなく、一気に肌の再生を促しますので、一皮剥けて生まれ変わるお肌はベビースキン

今年の秋冬は、白金でシミ払い。

清潔肌を目指します。

 

 

 

 

 

お陰様で15周年

当院は9月で15周年を迎えます。

15年といえば、この世に生を受けてから中学卒業するまでの年月でございます。

赤ちゃんが中学生に成長する月日が経過したのです

この節目を心に刻むため、今日は挨拶文を書いてみます。

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得意な治療は「ボトックス」

1997年研修医となった私は、「点滴当番」と「夜間当直」という業務の中で、患者さんの血管に針を刺しまくるのが日常でした。

採血だけではなく、静脈点滴をするための「ルート確保」という留置針を刺して固定します。高齢者や糖尿病、肥満の方は血管が見つかりにくく難航します。

実戦練習を重ねると、血管に針を刺すことが得意だということに気づき、看護師さんや後輩の研修医から針刺しを頼まれるようになりました。ちょっと誇らしく感じたことを覚えています

循環器研修をしていたころは、鼠径部や腕の血管に太い管を刺す「心臓カテーテル」に夢中になり、針が血管に命中する快感を覚えました。

血がぴゅ~っと出てくるんです

当時は自覚していませんでしたが、私の針刺し好きはこの頃から芽を出していたのだと思います

 

美容医療を始めて20年以上経ちましたが、今一番好きな治療は「ボトックス」。針を刺す行為だけはなく、シワが伸び、表情が明るくなる結果に遣り甲斐を感じています。美容医療の中では、リスクが低いのに大きな効果を出せる素晴らしい治療です。針を刺す治療は医師でなければ許されない医療行為。医師免許を取得して本当に良かったと心から思える年齢になりました。

 

ボトックス治療を成功させるために必要なことは、以下の3つだと思います。

➀患者さんと医師の信頼関係

②豊富な経験

③センスと技術

 

表情筋の分布、強さ、年齢によって、かなり微妙に打ち方を変える必要があります。

教科書通りに注入しては、目が開きづらくなったり、不自然な表情になったりすることもありますので、注入部位や薬剤の濃度、注入量など工夫しながら一人ひとりの表情に合わせて治療します。自信を持って治療しても、まぶたが重くなったり二重のラインが狭くなったり、100%満足していただけないこともあります。私が診てキレイになった!と感じても、患者様ご本人の評価はいまいちだったり 高齢でシワ・たるみが強くなるほど治療は難しくなりますが、起こり得るリスクを説明して、納得頂けたら積極的に治療をお薦めしています。キレイになって喜ばれることの方が圧倒的に多いですから!

40歳過ぎると、表情の癖が固定化され、年寄っぽい表情になっていきます。眉間にシワが寄ったり、口角が下がったり、唇がすぼんだり。ボトックスで筋肉の収縮を伸ばせば、明るく元気な表情に変化します。リラックスした表情は周囲の人たちを安心させる効果もあります。20年以上続けている治療で、ここまで良いと感じるのですから、この素晴らしい治療をもっともっと多くの人に知ってもらいたい、経験してもらいたい!ボトックスを知らずに老化するなんてもったいないです。

美容医療を通して、当院での体験によって幸せを感じられる場所であり続けたいと思います。

 

コンセプト「ファンデーションに頼らない素肌づくり」は15年前から変わりません。

 

15周年のテーマは『清潔肌』

奈良で目にした国宝級の仏像たちは、丁寧に保管されていたおかげで、落ち着いた輝きを放っておりました。

結果の出せる美容医療で、いくつになっても皆様の「清潔肌」をお守りいたします。

 

 

2021年9月吉日

白金ビューティフルエイジングクリニック

院長 山口 麻子

シミ取りレーザー新調しました

6月は納税月間です。

住民税、国民健康保険、固定資産税複数に加え、

従業員の源泉所得税や住民税も納めてスッキリ。

まとまったお金が出ていくとしょんぼりするものですが、クリニックの運営で欠かせないのが『設備投資』です。

清潔できれいな院内を維持するには、室内メンテナンスは欠かせません。

パソコンも古くなると性能が落ちるので、5年毎に買い替えています。

そして、最も大きな出費は『レーザー』

1台が高級車レベルですからね

当院は堅実経営(のつもり)ですので、新しい機器をどんどん導入しているわけではありませんが、精密機器のレーザーは故障しますし、寿命があります。

15年前の開院当初に揃えた3台のレーザー機器、炭酸ガスレーザーとQスイッチYAGレーザーは数年前に動かなくなり、新しいレーザーに買い替えました。

そして最後まで生き残ってくれたシミ取りのルビーレーザー君。

まだまだ元気だったのですが、メーカーがメンテナンスを終了してしまい、継続して使用することが難しくなりました。

レーザーは急に故障しますから、突然使えなくなっても患者様にご迷惑をお掛けしてしまいます。

特にルビーレーザーは秋から春までシミ取りシーズンには大活躍します。

15歳になったルビーレーザー君に別れを告げ、若いレーザー君に交換致しました。

この写真が新旧交代儀式の記念写真です。

どちらが新しいか分かりますか?丁寧に使用していたので、どちらも若々しく見えませんか?

実はモノに対しての愛着は人一倍ある方でして、15歳ルビー君が車に乗って回収されるところまで見送りました。

ドナドナ・ド~ナ~・ド~ナ ルビーをの~せ~て~

涙を堪えて送り出しました。

15年間、たくさんのシミを取って、お客様を喜ばせてくれて、本当にありがとう

 

美容医療で使用するレーザー機器は、ほとんど外国製(米国、イスラエル、韓国など)ですが、このルビーレーザーは貴重な日本国産品です。

ほとんど故障もなく15年間も使えたということがその証でしょう。

今年の秋から、ハイスペックになった国産パワフルシミ取りにご期待下さい。

 

刹那的美容医療

5月26日~27日、日本美容外科学会に参加しました。

久し振りのリアル対面学会

コロナ禍を忘れるくらい大盛況で驚きました。

ちょっと怖いくらい密でした。

 

私の恩師、宇津木龍一先生は、フェイスリスト(顔の若返り手術)が専門です。

私も勤務医の頃は、フェイスリフト手術の助手として経験を積みました。

耳の周囲から頭皮にかけて、ズバーッと皮膚を切開し、筋膜を引き剥がして引っ張り上げるというダイナミックな手術です。手術翌日は、みんな同じ顔になるくらいパンパンにお月様のように腫れあがります。

手術を受ける患者さんは、若くて40歳くらいから上は70代くらいでしたでしょうか。

目的は「若返ること」でした。

 

時代は流れ・・・

学会発表していた某先生のクリニックでは、ナント20~30代の患者が一番多いというのです。

フェイスリフトですよ!!

なんで20代で若返んなきゃいけないのよって思いませんか。

 

20代の若い子たちの悩みの一つが「小顔になりたい」こと。

小顔になるために、顔の骨を削る手術を受けているようです。海を渡った美容大国まで足を運んで、「骨切り3点セット」なるものを受けて来るようです。

骨を切ったら、顔の土台が小さくなるので、程度によってはたるみが生じますね。

「骨を削ったら顔がたるんだ」ということになります。

そしてフェイスリフト手術を受けに美容クリニックを再び受診します。

 

骨を削って、顔の皮膚を剥がして引っ張り上げて、、、

その先に何を求めて手術を受けるのでしょうか。

少しでも可愛くなって、いい男を捕まえたいのでしょうか。

自分好みの顔に作り直して、自信を持ちたいのでしょうか。

 

骨切りやフェイスリフトだけではなく、目を大きくしたり、鼻の形を整えたり、唇を厚くしてみたり、額を丸くしたり、造作を変える手術はきりがありません。

 

鼻を高くするためにヒアルロン酸注入が行われています。軟骨やシリコンを入れる手術より手軽だからです。しかしながらシャープな形づくりが難しいことと、血管塞栓による壊死や失明のリスクが高いことから、医師の間でも微妙な評価です。私には鼻に入れるヒアルロン酸が不自然に見えますし、リスクが怖いので、当院では治療メニューにありません。

最近は鼻に糸入れて、高くしたり、小鼻縮小することが行われているようです。

糸による引き上げ治療は、「スレッドリフト」と呼びますが、ここ数年で急激に症例数が増えています。

某大手チェーン美容外科では、2017年に1000例程度だったのが、2020年には12000例を超えたと言っていました。

3年で12倍です。

皮膚を切らずに糸で手軽にリフトアップという印象を植え付けているようですが、清潔操作で行う立派な外科手術です。

フェイスリフト手術に熟練した医師が行うべき治療だと思います。

 

顔には豊富な血管と神経が走行し、手術をするにはリスクが付きまといます。

また、表情筋が複雑に走行しているので、表情が動くと「あれれ?」と違和感のあるお顔になることもあります。

手をかければかけるほど、皮下組織は瘢痕化し、硬く突っ張った不自然さが出てしまいます。

いわゆる「いじった」顔です。

 

今可愛くなりたいからという衝動で、このようなリスクを犯して、若い頃からどんどんお顔を改造して、違和感のある顔になって・・・

 

やり過ぎ注意報

顔を変えれば人生好転するほど甘くはありません。

 

刹那的美容医療とでもいいましょうか。

 

具体的な数字は分かりませんが、刹那的美容医療を求める若い人が増えているような印象を受けた2021年学会でした。

インスタなどのSNSで美容医療がより身近に感じられるようになった影響は大きいと思います。

 

私の理想とする美容医療は、加齢による肌の衰えを、極めて安全な方法で回復・維持させることです。

そもそも対象年齢が40代以降です。※最近は30代も増えています。

ポイントは“極めて安全”な治療を選択すること。

なるべくリスクは避け、かつ効果のある治療を提供します。

そうすることで安心して治療を受けていただきたいと思っています。

 

「身体髪膚之を父母に受くあえて毀傷せざるは考の始めなり」

人の身体はすべて父母から恵まれたものであるから、傷つけないようにするのが孝行の始めである。

 

容姿は個性。

心を磨いて、人間性を高めれば、自ずと魅力的な表情になると思います。

 

お値段以上

本日は、ちょっと触れにくい“治療費”について切り込みます

当院は、基本的に治療費の「お値引き」をしません。

初診料はおそらく業界でもトップクラスで高額だと思います。

初診には1時間ほど時間をかけます。問診、肌診断機器による解析を行い、それに基づく現状評価と、スキンケア指導、そして美容治療の提案と計画を立てます。1時間では終わらないこともしばしばです。

お陰様で、素肌美に対して真剣に取り組む意欲のある方がご来院されるので、理解も早く、真面目に通って下さいます。

美容医療の治療費はピンキリなので、当院は安くはないけれど、超高額でもないと思います。

たまに「お安いですね」と言っていただけることもありますから、比較的良心的なのかもしれません

白金という場所柄でしょうか、値切ってくる人はほとんどいません。ありがたやありがたや

 

美容医療を受けたいと考えている人は、インターネット検索で沢山のクリニックを比較検討していらっしゃることでしょう。

当院が他のクリニックと違うところを考えてみました。

1.化粧品を売らない美容皮膚科。物品ではなく治療で勝負します。

2.院長、スタッフ全員素肌です。(ファンデーション、エクステ禁止)

3.美容医療歴20年越えの院長が、最初から最後まで経過を診ながら治療しています。

4.他の患者さんに会うことのない配慮。プライベート空間の確保。

 

この他にも、適正価格でお値段以上の治療とサービスを提供できるよう努めています。

・快適で安全な空間

・近すぎず遠すぎない小気味よい接客(出来てますか?)

・結果のでる美肌治療

・患者様に幸せをもたらす治療の提案

私が常日頃心掛けていることは、患者様が診察室に入る時からつぶさに表情を観察し、どこをどのように治療したら、その患者様がより魅力的に見えるようになるか?を考えることです。いや、日頃通りすがりの人や、電車の中で見かける人、テレビに映る人など、目につく人すべてに対して表情観察をしているので、これはもはや職業病だと思っています。

「あのシミは取った方がよい。ここはボトックスで調整して、この凹みはヒアルロン酸でしょ・・・」みたいな

 

当院の行動目標3「患者様に利益をもたらす最適な治療を提供します」を遂行するよう、スタッフ一人ひとりが自己の能力を高め、仕事の質を上げるよう指導しています(つもりです

当院での滞在時間が最高の思い出になるよう、“今ここ”に集中。

それでも終礼での反省は絶えません

 

当院に通って下さる方で、「こうした方が良い。ここは直すべき。」などご感想がありましたら、どうぞ遠慮なく私かスタッフにお伝えください。

お値段以上のハピネスをお約束いたします