院長ブログ

クリニックのお仕事

ピコ祭り

9月1日から『ピコ祭り』開催

ピコレーザー、始めました

新しい治療に、私自身ワクワク浮足立っており、少々下手な営業トーク気味になっているかもしれません

久し振りに良いレーザー(効果を感じるという意味)に出会って、ときめいています。

付き合い始めた彼と一緒にいるようです←忘れかけていた感情。

 

●ピコレーザーって何?

レーザー光を発振する時間が「ピコ秒」という単位です。

一発パチッと出る時間が「ピコ秒」

ピコ秒とは1兆分の1秒のことです。

1兆部分の1秒ってどんな感じよ?ですよね。

1分=60秒

1時間=60分=3600秒

1日=24時間=1440分=86400秒

1年=365日=8760時間=525600分=31536000秒

1兆秒÷31536000秒≒31710年

すなわち、31710年という時間に対して1秒が1兆分の1秒という感覚です。

今から3万年前とは、日本列島にホモサピエンスが渡ってきた頃です。

その時間の流れに対して“1秒”という短い時間がピコ秒の世界です。

これまで使用していたレーザーは「ナノ秒」単位で発振されていましたので、こちらは10億分の1秒。

すなわち、31.7年。

まだピンとくる数字でしょうか。

 

●他のレーザーと何が違うの?

1)パワーアップ

ピコ秒レーザーになったことで、段違いにパワーアップしました。従来のナノ秒レーザーは、シミの塊を岩に例えると、小石ほどに粉砕することができましたが、ピコ秒になったことで砂粒状まで細かく破壊することが可能となりました。細かい粒子に砕くことができれば、代謝されやすくなりますので、シミをよりきれいに薄くできることができます。今まで難しいとされていた薄いシミにも効果的です。

2)ダメージの軽減

ピコ秒レーザーがシミを粉砕する理屈は、光音響効果によるものです。光音響効果とは、衝撃波でターゲットを破壊することです。それに対してナノ秒やミリ秒レーザーは熱作用が強いのが特徴です。ピコレーザーは熱作用が少ないので、やけどなど肌に対するダメージが圧倒的に少なくなりました。すなわち、ダウンタイムが軽くなり、基本的に軟膏やテープ保護が不要です。とは言え、それなりにカサブタが形成され、取れるまでに7日前後かかります。

3)フラクショナル機能搭載で「透ける肌色」に!

6mm四方のレーザー光線が、100個の小さな穴の開いたフィルター通して発振されます。さらにパワーアップです。当院でフラクショナルレーザーを取り扱うのは初めてですので興奮しています ピコフラクショナルにより、皮膚表面を傷つけることなく、内部に空包形成され、空包を埋めるように新しいコラーゲン等が再生されてハリが出ます。目立つ毛穴、ニキビ跡を滑らかに改善させます。またシミ・くすみを減らし、肌色が明るくなります。この治療を受けた友人は、LINEで「肌色が透ける」とコメントしてくれました。ピコフラクショナルは少し痛みを感じますが、麻酔は不要。従来のフラクショナルレーザーはとても痛くて、血だらけになったり真っ赤になったりカサブタでガサガサになったり、そのダウンタイムの強さにドン引きしたものです。それに比べ、ピコフラクショナルは、治療後2~3日は日焼けをしたような軽い赤みが残る程度でグンと楽になりました。また、数日間皮膚の乾燥を感じる場合がありますので、その時はワセリン等で保湿して下さい。

4)番外編・タトゥー除去

当院では刺青治療をしていませんので、番外編としましたが、本来ピコレーザーの最大の強みはタトゥー除去です。欧米では文化的にタトゥーを良しとしていますから、除去するニーズもかなり多いようです。今後の可能性としては、眉やアイラインのタトゥー除去でしょうか。

 

これからたくさんの症例を経験して、私なりに最高な使用方法を検討して参ります。

特に、ピコホワイト(ピコトーニング)が、定番治療のQスイッチNd-YAGレーザー(ナノ秒レーザートーニング)に対してどの程度効果の違いがあるのか、学会においてもまだ議論に決着はついていない様子です。私はQスイッチYAGの治療経験23年、症例数は何万例もありますので、そのメリットとデメリットについてかなり把握できていると思います。だからこそ、ピコの違いを味わってみたいですね。

ピコホワイトはレーザーピーリングの進化版です。痛みは少なく、ダウンタイムもほぼないと考えられますので、お気軽に受けていただけます。

 

3年目の浮気と言いますが、2~3年はマンネリ化しないよう、上手にピコ氏とお付き合いしていく所存でございます。

こちら、20年以上通って下さるお客様からお祝いのケーキを頂きました。

帝国ホテル伝統のショートケーキです。

お初にお目にかかります。

クリームの上品な味わいに、仕事終わりのスタッフ皆の笑顔がこぼれました。お優しいお心遣いが身に沁みます。

お客様からの愛は、治療結果でお返しいたします

 

理想郷

今年ももうすぐ終わりです。←早過ぎるだろ!

いや、冗談ではなく、毎年8月が過ぎると、あぁぁぁぁぁっという間に年末を迎え、「今年も終わってしまうぅぅぅ」と焦り狂います。数年前から毎年同じことの繰り返しで嫌になります。

月日は百代の過客にして、行きかう年もまた旅人なり。

松尾芭蕉は1689年45歳の時、150日かけて東北・北陸地方を巡ったそうです。全行程2400㎞

1日平均16㎞。険しい山道もあったでしょうから、45歳にしては健脚ですね。

もし8~12月の5か月間を、歩いて旅することが出来たら、私はどこへ行って、何をしようかしら。

よく、田舎は時間がゆっくり流れると言いますが、本当にそう感じるのでしょうか。

 

元禄時代から300年以上の月日が流れ、もはや別世界に生きている私たちですが、ここ数年の社会の変化は音速のように走り抜け、テクノロジーの発展と自分自身の精神が乖離していくのを感じています。

地に足ついた歩行速度だと遅すぎ、せいぜい新幹線くらいのスピードが許容範囲。旅客機だとちょっと早くない?と感じ始め、現代はもはやトップガンの世界です。特殊訓練したトム・クルーズにならないとついていけません。

この身体感覚と精神感覚のずれが、様々な社会問題を引き起こしているように思えます。

 

私は子供のころから比較的自分軸で生きてきたので、ある意味わがままとか自分勝手と思われていたかもしれません。

「人は人、自分は自分」でした。

社会基準の価値観に合わせようと思わなかったし、合わせるのは無理と諦めていた部分もあり、社会を変えるなんて所詮無理だから、その中で上手く生きていくしかないと考えていました。嫌なことから逃げていましたし、それで済んでいたのも事実です。

ところが最近、その社会がどんどんおかしな方向に進んでいるので、他人事ではいられなくなっている感じです。

だからと言って、何か具体的な社会運動をしているわけでもなく、個人の無力さに憤りを覚えます。ダメな私

それならば、せめて自分の周辺であるクリニックだけでも、理想郷でいられるよう努力したいと思います。

 

【理想郷】

①100%心地よいクリニック

化粧品を勧めず、素肌で過ごせることを目標にするクリニックはほとんどないと思います。

「ファンデーションを止められて本当に良かった。何より気持ちがスッキリした。」と言われることが増えました。

化粧品を減らす活動は環境破壊への抵抗であり、私なりのSDGsと考えています。

素肌が気持ち良くなるとともに、当院で過ごす時間が「心地よい」と感じていただけることも大切にしています。

普通ではダメなのです。100点をいただかないと。

自己の能力を高めるよう、日々学び続け、切磋琢磨します。

 

②健全な美容医療の普及

患者様に利益をもたらす最適な医療を提供します。

やり過ぎ美容を戒め、控えめで健全な美容医療の普及に貢献します。

安売りすることなく、適正な価格を維持します。

提供する美容医療技術とサービスの対価でクリニックの利益を確保します。

 

あ~、また演説みたいな所信表明を書いてしまいました

有言実行しましょう。

 

 

 

 

 

17周年

9月4日はクリニックの誕生日です。

今年で17歳になります。

反抗期も終わり、青春真っただ中、と言ったところでしょうか。

そこで働く私は、熟年真っただ中でございます。

 

毎年8月に日本美容皮膚科学会が開催されます。

今年も参加しましたが、空前の美容医療ブーム?でしょうか、たくさんの参加者でごった返していました。

美容皮膚科クリニックも、携わる医師も、ここ数年うなぎ上りです。

このように華やかで勢いのある業界において、東京白金で17年間(通算23年)診療を続けられ、感謝の念に堪えません。

-私たちの「肌ルネ」という化粧品を使わないスキンケアを信じて通って下さる患者様。

-当院を陰ながら支えて下さる建築士、WEBデザイナー、税理士、弁護士、ITコンサルなど関係者の皆様。

-発展中の美容医療を共に学んだ医師仲間。

-いつも応援してお気遣い下さるクリニックの大家さんご夫妻。

-勤勉で心優しいスタッフのみんな。

-そして子育てに協力してくれた家族。

以上、クリニックに関わる皆々様のお陰で、かけがえのない17年間を過ごすことができました。

我が人生悔いなしです、本当に。

これからは恩返しの時間です。

いつまで働けるか、生きていられるか分かりませんが、医師としてコツコツ大切に積み上げてきた美容医療の技術を、必要としている方々に惜しみなく捧げようと思います。

 

17周年感謝祭第一弾として、新しいレーザー治療を始めます!パチパチパチ

6年前から検討し続け、購入に踏み切りました。

超ウルトラハイスペックマシーンです。ピコレーザーです

9月から始めますが、あと1週間しかないのに、いろいろ準備が、、、間に合っておらず、、、汗汗。

当院のコンセプトは今も昔も「ファンデーションに頼らない素肌づくり」

素肌で過ごせる快適さを知っていただきたいから、医療の力をちょっと借りて、ファンデ要らずの健康美肌を作ります

詳細はまた改めてお知らせしますので、乞うご期待

 

 

 

ボトックス in 済州島

学生時代から美容外科医を目指していた私は、2000年、ようやくスタートラインに立つことが許されました。

北里研究所病院 美容医学センターで美容外科研修の始まり始まり

医学部6年、研修医3年の9年越しで、美容医療に携わることができました

採用が決まった時の喜びと言ったら、今までの人生を振り返っても1~2位を争う感動です

ああ、これで念願の美容外科を学ぶことができる

 

ところが!

人生、そう上手くいかないものです。

研修1年目にして、まさかの妊娠

しかし、第一子の妊娠も1~2位を争う感動事でした。

嬉しさ100倍なのですが、カラダが言うことをききません。

美容の手術をどんどん経験して、一流の外科医になりたい気持ちと、産まれた赤ん坊を育てる責任感の両天秤でした。

妊娠する前は夢ばかりで、人生不可能なことなど無いと、本気で友人と語らったものです。

ところがもう一つの命を宿ったことにより、「人生有限」を意識せざるを得ない状況に追い込まれます。

 

美容外科は私の人生でしたから、そう簡単に諦めるわけにはいきません。

何としてでも続けたい、必死でした。

お腹が膨らんでも、ギリギリまで働きました。

今考えれば、手術室に妊婦がウロウロしていたら、周囲も気になったでしょうねスミマセン。

ちょうどその頃、韓国の女医さんが、美容医療を見学するために北里研究所病院を訪れていました。

※当時はまだ『韓国ドクター』が日本で学んでいたのです!!「冬のソナタ」が流行る前のことでした。

彼女も妊婦で予定日も同じころでしたので、親近感がわき、仲良くさせていただきました。

「韓国ではボトックス治療の研究が熱心で、脚を細くしたり、顔全体に打って肌をキレイにするマイクロボトックスという技術もあるの。日本のドクターも一緒に勉強会があるの。済州島でやるから来ない?」と誘われ、喉から手が出るほど参加したかった!今でも忘れません。

しかし、1月に出産して、産後8週の3月には職場復帰。済州島での勉強会は3月に行われる予定でしたが、さすがにハードスケジュール過ぎて、泣く泣く参加を諦めました。まさに人生有限。

それ以来、ボトックスって、いろいろな可能性を秘めた治療なのだと意識するようになりました。

上手に使いこなせるようになりたいなぁ。

当時は医師個人個人が勉強する機会を探し、技術を習得し、ボトックスを個人輸入して治療を行うような時代でした。

日本語でボトックスを学べる教科書などなく、上司の宇津木先生が、海外出張した際、英語の書籍を買ってきて下さり、それを熱心に読んだものです。

ほんの20数年前のことなのに、このように回顧してみると、信じられないくらい過去のような話ですね。

日々の診療で、ボトックスが大躍進するまでにはしばらく時間がかかりました。

つづく

 

 

 

ボトックスとの出会い

毎年4~5月は『新緑ボトックス祭り』開催。

今年は予約が取れにくいということもあり、6月まで延長しました。

ボトックスは私が大好きな治療ですので、当院に通う患者様には積極的にご紹介するよう努めています。

今月は過去最高にたくさんのボトックス治療を行いました。

当院を選んで受けて下さった皆様、ありがとうございます

 

主に以下のような内容で治療を行っています。

・眉間や目尻などへの“レギュラーボトックス

・ワキ汗対策、“エチケットボトックス

・フェイスラインから首にかけての“リフトアップボトックス

・辛い喰いしばりから歯を守る“咬筋ボトックス

・毛穴を引き締めサラサラ肌に。“ボトックスmixダーマペン

自分の経験と技術が人の役に立てることは、この上ない喜びです。

 

【ボトックスとの出会い】

遡ること2000年。今から23年前のこと。

白金の八芳園で国際美容外科学会が開催されました。

美容外科研修駆け出しの私でしたが、上司の計らいで学会に参加することができました。

そこで、信じられない光景が!

韓国人の医師が発表していたのですが、何やら顔に注射するとシワが伸びました!というスライドでした。

シワシワのおでこがツルツルに!!

えー注射でシワが伸びてしまうのですか

そんな魔法、あるんですか。

恐るべし美容外科の世界、う~ん。。。

と思いきや、私が美容外科を修行した北里研究所病院では、すでにこのボトックス治療が行われていたのです

ナント最先端だったことでしょうか。

恩師、宇津木先生のお陰です。

お陰様で、ボトックス治験の段階から治療に携わる機会を頂くことができました。

あれから23年。

注入方法は少しずつ変えていますが、安定した結果を出すことができる、安全で魔法のような治療です。

私自身は開業した2006年から自分自身に打ち続けています。

 

しかしながら、ボトックスについてネガティブな意見が飛び交うのが現実です。

・表情がなくなるんでしょう?

・顔が突っ張って不自然になるんでしょう?

・ボツリヌス菌??

上記のようなネガティブな意見ばかりを拾っていませんか。

他人(素人)の意見を鵜呑みにしていませんか。

ネット検索ばかりしていませんか。

 

20年以上ボトックス治療を行っている医師として、ボトックスに関する知識をこのブログでお伝えしていこうと思います。

つづく