肌ルネプログラムHADARUNE Program

入門編DAY4

それでもお化粧品をやめられない人の言い訳

約3割の人が肌断食の途中でメイクを再開してしまう

お化粧をすることが常識とされている今の日本社会で肌断食をはじめようと決意する人は、自分の頭で物事を考え、本質を見極めることができる素晴らしい目をお持ちだと私は思います。

しかし、およそ2万人の患者さんを診てきた私の経験上、せっかく肌断食をはじめても、約3割の人は途中で挫折してしまうことが分かっています。

しかも、その理由のほとんどは、「やっぱり、お化粧をせずに外に出てこんな汚い肌を晒すわけにはいかない」「人前でお化粧をしないなんて非常識だわ」と、自分でメイクを再開してしまうからです。

心にまでお化粧をされていませんか?

でも、少し待ってください。

彼女たちは、お化粧品がお肌の健康を損ねていることに気づき、健康的な美しい素肌を手に入れるために肌断食を決意したはずです。

それなのに、まだお化粧をしないとお肌の汚さを隠せないと思ってしまうのは、「お化粧をするとキレイになる」「女性はお化粧をするのが当たり前」という間違った「常識」に捕らわれ、お化粧に依存しているにほかなりません。いわば、心にまでお化粧をされてしまっている状態なのです。

この間違った常識は、お化粧品の会社の広告宣伝によって広まり、定着したもの。

お化粧品のCMを思い出してください。キレイな女優さんが毛穴一つ見えないお肌で微笑んでいるのを見ると、「このファンデーションを使えば私もこの肌になれるかも…」と誰しもが思うはずです。でも実際は、画像や映像を修正してお肌をキレイに加工している場合がほとんどです。

基礎化粧品も同じです。素肌がキレイで清楚な魅力のある女優さんがお肌を優しくいたわりながら化粧水や乳液でケアする様子をCMで流すことで、基礎化粧品を使っている人はお肌がキレイになる、女性としてきちんとした生活をしているというイメージを定着させているのです。

お化粧で肌の汚さを隠し切ることはできない

そもそも、お化粧をしても、素肌の汚さを隠し切ることはできません。むしろ、トラブルがあるお肌にファンデーションを塗ると、いっそうくすんで汚く見えてしまうこともあります。

さらに、お化粧を何度も重ね付けしたり、カバー力が高いファンデーションやコンシーラーを使ったりするほど、お化粧品に含まれる化学物質でお肌が刺激されて、肌トラブルが悪化する悪循環に陥ってしまいがちです。

お肌の赤みや毛穴の開きなどのお化粧品で隠したくなるお肌のトラブルは、肌断食をきちんと継続することによって改善することができます。

私が今まで出会った患者さんの中には、肌断食を続けることで、お化粧をしていたときよりもお肌がキレイに見えるようになった人が大勢います。

肌の汚さを悪化させるお化粧生活に戻るべきか、健康的な美しい肌を手に入れる可能性が大きい肌断食を続けるべきか、皆さんならもうお分かりのはずです。

さあ、心のお化粧をとりましょう。お肌のトラブルを隠そう隠そうとお化粧品を厚塗りし、下を向いて歩くその姿勢こそがあなたの魅力を下げてしまいます。笑顔で堂々と歩いてください。笑顔こそ美人に見られる最高のメイクアップです。

とはいっても、お肌のトラブルが軽減されないうちは、いきなりすべてのお化粧品をやめることに抵抗がある人も少なくないでしょう。

そのような人は、リキッドファンデーションをパウダーファンデーションにするなど、お化粧品をお肌への負担が少ないものに変えたり、少しずつ減らしたりすることからはじめましょう。くわしい方法は初級編で紹介しています。