肌断食が必要な理由
1「お肌の健康美を保つ」=「お肌への刺激を少なくする」 これは皮膚科学の常識です
肌断食が必要な理由
私は美容皮膚科医、そして美容医療の専門家として、素肌の健康美を保つには肌断食が必要と確信しており、患者さんをはじめたくさんの人に広めてきました。
肌断食とは、お化粧品をやめる(減らす)スキンケア法のこと。とても効果的なスキンケア法として、ここ数年で確立されつつあります。
化粧品一辺倒だった時代は、終わろうとしているのです。
そもそも、目指すべき“健康なお肌”とは、いったいどのようなお肌かご存じですか?
専門的にいうと、以下のようなお肌のことです。
●赤み(炎症)がない
●キメが整っている
●適度に水分がある
●年齢相応の弾力がある
●色むらがない
逆に赤みがあれば異常がある状態ですし、もちろんカサカサ乾燥肌や肌荒れがあれば、お肌の健康が損なわれているはず。
肌断食を知らない人は、お肌の調子が悪いと「スキンケア化粧品を変えよう」という話になります。
皆さんはご存じのように、この考え方は間違いですよね。
そもそも化粧水や美容液をはじめスキンケア化粧品に、お肌を根本からキレイにする働きはほぼありません。
それに、胃炎で胃がムカムカするとき、基本的には食事をしないでしょう。医師からは食事を控えるようにいわれるはず。これは胃に炎症があるのに、食事で刺激を与えれば悪化するためです。
お肌も全く同じこと。お肌が荒れているのにお化粧品という刺激物を加える行為は、傷口に塩を塗るのと変わりません。お肌にも、刺激を与えない肌断食が必要です。
刺激こそが肌の不調を招き、老化させる
もしも今はお肌に不調がなくても、お肌の健康美を保ちたいなら、刺激を減らすことは鉄則。この点は、最新の皮膚科学や美容医学の世界では常識です。
では、刺激とは具体的に何をいうのか……2つあります。
①化粧品などに含まれる化学物質による刺激
②例えば「シャワーを当てる」や、お肌を擦る、つねるなどの物理的刺激。
ここで知っていただきたいのは②について。
皆さんは、シミなどは紫外線を浴びて肌内部でメラニン色素が作られて、その排泄がうまくいかないのが原因とされます。
その通りですが、実は紫外線だけではなく物理的な刺激、例えばシャワーに加えて、お肌をパッティングしたり、美容ローラーでコロコロしたりするのもメラニン色素を増やす原因になるので、実は危険です。
洗顔をしすぎたり、お肌のマッサージをしすぎるのも、物理的刺激になるのでおすすめできません。それともう一つ…とにかく刺激になるのが“お化粧品”です。次の記事でくわしく解説していきます。